ネイルサロンの独立・稼ぎ方

ネイルサロンの独立・稼ぎ方

 

今回はネイルサロンの独立・稼ぎ方について書いてみようと思います。

以前からファッションに留まらず女性の意識は自身の爪にまで向いてきました。

女性の爪を見ればオフィスでも通用するくらいのシンプルなネイルからプライベート用の派手な

ネイルまで様々なものを見かけます。

そのため街にはネイルサロンが溢れています。一見するとネイルサロンの店舗自体は割と少ない

のでは?と感じる方もいるかもしれませんが実に全国で2万店ほどのネイルサロンがあり

普段歩いているだけでは気付かない空中店舗やマンションの1室などでネイルサロンは豊富にあります。

その訳はやはり参入障壁の低さと開業コストが他業種と比較してあまりかからない事・利益率が

高い事が挙げられます。特に開業に際して免許や資格が必要という事もなく誰でも開業は可能です。

しかし無資格で開業する人というのは意外に少なくJNAネイリスト資格やネイルスペシャリスト

等、資格を保有して開業を志す人も多いでしょう。

また個人で自宅等を利用して1人で開業するのであれば50万~位から開業可能なので女性で

開業しようと考えている方がネイルサロンに目を向けるのも不思議ではありません。

ネイルサロンを始めるには基本的には店舗内にはネイル材料・机・椅子があれば営業自体は可能です。

その他にも付属的にマニキュアドライヤーやネイルダスト掃除機・UVライト・アームレストや

フットバス・エアブラシ等が必要になってきます。ネイル材料については卸問屋との交渉が

必要になりますが問屋によってはそのネイルサロンでの経歴や資格有無などを問われる事も

ありますので事前に確認が必要です。問屋によってバラつきがありますのでどの問屋で良質な材料が

安くを仕入れ出来るかを把握しておく必要があります。

また以前勤務していたネイルショップののれん分けで開業する人やFC店舗として開業する人も

います。のれん分けやFC店舗での開業はネームバリューやネイル材料の仕入など手助けを受け

られる事も利点ではありますが個人的にはネイルショップでFCに加盟する事はお勧めしません。

主に接客要素と施術技術・センスが主な成功要素になりますので自主開業で成功する人も沢山います。

またFCに加盟しても実際の店舗毎のスタッフのレベルは異なり、そのFCネームバリューから

売上げに直結する事は考えにくい所です。

しかしいくら技術やセンスが高くともその技術を世間に

知ってもらわない事には意味がありません。コンテスト等で賞を取ると認知も広まりますし

広告にも説得力が生まれるので実績を作っておく事も重要です。ネイルサロンはコスト面だけを

見れば成功し易い商売です。しかしこれだけの撤退が相次いでいるのは圧倒的に競合店が

多いからに他なりません。

スポンサーリンク

ネイルサロンの売上げ

ネイルサロンはまつ毛サロンほどではないにしても材料原価が低く客単価も高い為、固定客が

付けば利益率は高い商売と言えますが、それだけに競合店が多く集客が難しい業態でもあります。

一般的にネイルサロンの売上としては120万/月の売上げは欲しい所。

25日営業とすれば1日の売上は48000円。ハンド席だけと仮定しても平均客単価は4000円

とすれば1日12名の客数が必要になります。仮に開業する店舗のテーブル数が2席あれば1席につき

6名の客数が必要です。1席につき6名の客数が必要という事は12時間営業してやっと2時間に

1人さばく事で計算が合う事になります。2時間に1人が楽勝と思う方もいるかもしれませんが

ジェルネイル等は2時間程度の施術時間は必要かと思いますし当然その間の空席率も考慮しなければ

なりませんので簡単なようでそうではありません。

ネイルサロンは顧客の居心地の良さがウリの1つになり、また客動線やスタッフの動線を考慮すると

テナントも10~15坪程度は欲しい所。15坪で坪1万と仮定すると賃料は15万円。

人件費率を30%と仮定しテナントとしてスタッフ2名を社員として雇用すると36万円で仮定。

(18万円×2人)。ネイル材料原価率を10%と仮定すると12万円。

またその他にも水道光熱費を5%とすると6万円、広告宣伝費用を8万円程度計上。

雑費・消耗品費・通信費を10%と仮定すると12万円。

120万円(売上げ)ー(15万(賃料)+36万(給与)+12万(材料費)+6万(光熱費)

+12万(雑費・消耗品費)=月39万円の営業利益が見込める事になります。

また機材購入等で借入があれば利益から毎月返済をしていかなければなりませんし開業当初には

テナントの保証金や前賃料・仲介料・内装費用などがかかります。仮に坪1万のテナントであれば

保証金10か月と考えると不動産取得費には200万円前後必要になり内装も坪20~30万円は

計上すると300万~400万円程度は考慮しておきたい所。開業当初の材料費を80万円程度

多めに見込み什器や備品類を50万・開業時オープン広告費やスタッフ人員募集費を考えると

やはり開業時費用は800~1000万円前後の資金は必要になるでしょう。

また上記は一般的な空中店舗やマンション店舗等を想定しましたがネイルサロンは自宅開業や

出張ネイル・繁華街一等地での開業など開業方法により大きく収支が異なる事からオーナーの

経営手腕や工夫が求められやすい業態とも言えます。

開業当初はほぼ利益は出ないと考えまずはがむしゃらに軌道に乗せていく事に集中しましょう。

スタッフの配置

実際にネイルサロンで大事なのはそこで働く人材かと思われます。

ネイルサロンでは施術に平均1時間前後かかるので必然的にお客様との会話が必要になってきます。

万人受けするようなコミュニケーションスキルが高い人がベストですが一番重要視するのは人柄です。

いくら見た目がセンスに富んでいても会話が出来なければ顧客の気持ちを逃す事もありますし

逆にパッと見がギャルであっても施術を通して会話をしてみれば固定客が多く付くというケース

もあります。また固定客という面で言えばネイルサロンは滞在時間が長い事からその人柄が

とても重視される傾向があります。ネイルサロンに通う客層はサロンに通う最初のきっかけと

なるのはアクセスの良さを重視する傾向が多いのですが、長期の固定客になればなるほど

スタッフの雰囲気や人柄を重視する傾向がありリピーターが重視される業態ではこの人柄の

良さを重視する事は必須となってきます。

もちろんスタッフの人柄やコミュニケーションだけでなく施術内容も重要です。

施術が下手なスタッフですとそのネイルに満足できないお客様は二度とその店舗に通わなくなります。

また無知なスタッフでは当然経営者目線を持ち合わせていないので時間コストや材料コスト等を

理解していない事が多く、コストもかかります。ネイルサロンのお客様は比較的若年層の女性が主流

ですが一般的に若い女性はお金をあまり持っていません。長持ちしやすいジェルネイルをしようと

思っていても継続的に通うのは困難な場合もあります。そうなればお客様が何を考えるかといえば

自分で材料を購入して自分でネイルする・ネイルスクールに通って独学で学ぶ・ネイリストの卵に

安価で練習台になる等、できるだけネイルサロンに通わずに費用をかけないでネイルを楽しむ方向に

走ります。その為、店舗には自宅では体感できないネイルサロンに通うだけの+αの付加価値を

付ける事が必要になってきます。特別な内装を施した癒しの空間・個人では取り揃える事は

できない豊富なポリッシュ・顧客を選ばない豊富なメニュー・個人に合わせたお手入れの方法等、

ネイルサロンに通うだけの特別な理由付けが必要です。

またネイルのスクールに通った人が優秀かと言えばそれは間違いです。むしろスクール云々より

ネイルサロンでの経験が豊富な人材を雇用するようにしたい所です。スクールに通った知識も

役立つ事は沢山ありますが、お客様の感覚やニーズを感覚的に捉えて会話もストレスフリーに出来、

リピーターに繋げる事ができる人柄や施術スキルが備わったスタッフというのは意外に少ないものです。

またネイルサロンのスタッフとして働く以上は何よりネイルが好きという事とそのセンスが

大切になってきます。顧客はそのスタッフのセンスを爪の上で受け取りその店舗の善し悪しも

決めます。普段から他店舗を観察したりファッション誌を常に見る・流行に敏感でいる意識を

持つスタッフはその感覚が顧客にも伝わります。ネイルサロンはスタッフの質で大きく経営が

左右される事から従業員選定は慎重に行いたい所です。

またスタッフを何名か雇用して経営がある程度軌道に乗ってくるとスタッフのレベルアップを求めていく

事にもなります。常に施術レベルのチェックをスタッフ間で行っていく事や他店舗の施術を参考にする

事で技術の向上を上げていきますが、その他にもスタッフにもコンペティションへの参加を促していく

事も大切です。主に日本と海外でのコンペティションがありますがグランドチャンピオン等になれれば

雑誌やテレビ等へのメディアへの露出が増える事はもちろん、顧客への大きなPRにもなります。

またコンペに参加する事で自分でも思いつかないような斬新なネイルや芸術的なサンプルなど、想像力を

豊かにしスタッフ間の競争力を付ける事にも繋がります。常に技術向上を目指しモチベーションを高い所に

持っておくようにしたい所です。

ネイルサロンの立地・テナント

ネイルサロン経営においては他業態と比較しても材料原価と人件費率が低い事からテナント賃料

の考え方が経営に大きく影響します。一般的には売上げの10%前後を賃料に考える事が多いですが

ネイルサロンのテナント立地においては15%前後まで引き上げて考える事も必要でしょう。

立地については集客が多く見込める1階路面店を望みたい人も多いかと思いますがネイルサロンに

おいては空中店舗でも経営は十分に検討出来ます。また集客面においても技術力や接客要素が

大きなポイントになる事から最初から賃料の高い路面店で1店舗抱えるよりは空中店舗で

ドミナント的に複数店舗を抱える方が経営効率は上がり易いとも言えるでしょう。

またネイルサロンで複数店舗を立ち上げる利点としては認知度が上がる事以外にも店舗間で

スタッフの移動が出来るというメリットがあります。特に少数で営業するネイルサロンでは欠員等が

出ると店が成り立たなくなる事もありスタッフをどの店舗でも移動配置できるように複数店舗を

確保しておく事は重要です。

さてまずネイルサロンの立地を決める前に自分が開業するネイルサロンのコンセプトを決めて

おかなければなりません。固定客を重視せず多数の顧客が来店する立地であれば繁華街を

考える人もいるでしょうし、ひっそりと固定客だけを顧客にするのであればマンションや自宅の

1室で開業を考える人もいるでしょう。セレブな主婦層を狙うのであれば高級住宅街のテナント

を選定する人もいるでしょうし仕事終わりのOLをターゲットにした回転の速い店舗を

イメージするのであればオフィス街と考える人もいるかもしれません。副業程度に考えるので

あれば出張ネイル方式を取る人もいれば、カフェや美容室・ドレス販売店と併設して

その片隅で簡素なボランティアネイルを構想する人もいるでしょう。自分がイメージする

ネイルサロンはどのような店舗かをイメージする事により漠然とでも理想とするテナントが決まり、

またそのネイルサロンに見合った客層や周辺環境もおのずと決まってくるでしょう。逆にランダムに

ネイルサロンに向いているテナントをランダムに探し回る事により、その立地から自分の理想の

店舗イメージが浮かび上がるという事もあるかもしれませんし、テナントを探していく中で

自分の経営イメージを修正したり新たな集客方法が思い浮かぶという事もあるでしょう。

一般的には住宅街は固定客が付きやすく賃料も低い反面、周囲に悪評が一度付くと信用が

取り返しずらい部分があり、また特にマンションの一室等で開業する場合はマンション規約

等で商用利用がNGとなっている事も多く、管理組合や周囲の住民の許可を得る必要があります。

繁華街は多数の集客が見込みやすい反面、賃料が高く付く傾向があり、商業オフィス等の多数の

人が目の前を通るテナントであれば周囲の目に配慮する等の工夫が必要になります。

オフィス街で言えば平日の売上げに偏りやすい事や時間帯に左右される

事・銀行や美容室・飲食店など女性が好むテナントが周囲にある事で売上げも大きく変わり易い

等の特性があり、郊外のオフィスであれば賃料は低い反面、集客に苦労する事が多く、近くに

無料駐車場がある事はもちろん、ネイルの施術の評判が高かったり南国風やオリエンタル調の

特別な内装・癒し空間に配慮されている等、店舗自体に付加価値が無ければ集客が見込みづらい

という特徴があります。

またどのような立地に開業するとしても周辺にどのような業種の店舗があるかも確認しておき

たい所です。例えばネイルサロンと相乗効果が見込まれる店舗と言えば美容院等(ネイル施術を

していない美容室)は思いつきやすいものですがその他にも結婚式場近辺やパーティー会場近辺

など、ネイルの施術を受けようという人がどのような状況下にいる顧客かという事をイメージする

事で関連する業種は幾つかあると思います。

また立地に関して考える時にどのような年齢層の人口が多いかも把握しておく必要があります。

ネイルサロンは主に10代~20代女性の利用率が高く、30代以降になると結婚して

家庭に入っている女性であればなおさら家事や育児の時に邪魔になるのでネイルを避ける傾向が

あります。10代~20代女性をメインに考えるのであれば繁華街が有利な感じもしますが

ネイルサロンの最大の難点である回転率の悪さを考えると繁華街でも立地によっては高い

賃料の割には混雑時など施術時間の調整が間に合わず大きな機会損失を招く可能性もあります。

またその他にもネイルサロンを開業するからにはその環境整備にも配慮しておかなければなりません。

顧客によっては長時間アクリルやシンナー臭を嗅いでいると気分が悪くなったり体調悪化を声にするケース

も考えられます。また臭いが他テナントにまで届いてしまうようであれば他部屋からのクレームが

入る可能性もあるでしょう。まして近隣が飲食店であれば悪臭の評判が広がってしまうという事は問題。

十分な換気が出来るテナント比較的面積が広めのテナント・窓や間口が広いテナントや空気清浄機の設置等を

検討するようにしたい所です。換気面だけではなく特に窓が大きく自然光が沢山入るテナントはネイルに

とっても好都合に働く事が多く施術も綺麗に映ります。環境配慮やネイルにとってベストなテナントを

選択する必要があります。

どの立地を取っても一長一短で立地によってメリット・デメリットがあるので、妥協をする事

なく自分の経営資源を使い残す事なく最高にパフォーマンス出来るテナントを根気強く探したい

所です。街にはマンションの1室で成功している美容施術やヨガ教室など沢山あります。

立地にはそれぞれの特性がありますが、自分の爪にまで意識が届いているお客様というのは

当然美意識が高い人が多いので利便性よりも施術内容を重視し、また自分と相性の良いスタッフが

在籍する店舗を重視します。またネイルはクチコミの波及効果が大きい業態と言えますので

お客様が満足できる施術ができるスタッフが多くいる店舗であればマンションの1室であろうと

空中店舗であろうと顧客は足を運びます。その意味では開業当初は比較的低賃料のテナントから

始めて経営の改善や集客の難度を把握した後に、徐々に規模を拡大していく方がベターと言える

かと思います。

スポンサーリンク

ネイルサロンの内装

ネイルサロンの内装としてはマンション等シンプルな内装に留めたネイルサロンもあれば

ガラス張りや木材を基調としたゆったりな内装・品格を感じさせるラグジュアリーな内装

まで店舗によって様々です。一般的にはネイルサロン内装は飲食等と異なり、厨房設備や

大掛かりな電気・ガス・水道工事も必要ない事から凝った内装にこだわらない限りは

内装工事費もそう高くはつきません。ですがシンプルや安価であれば良いというものではなく

やはりここでも自店のコンセプトに沿った内装が必要になってきます。自店のイメージには

どのような内装がマッチしているか・想定する客層や年齢層・配置するインテリアの大きさや

位置・顧客動線とスタッフの作業動線の確保など様々な点を考慮して内装造りを考えていく

必要があります。特に店内動線はネイルサロン内装にとっても生命線であり顧客がゆったりと

くつろげる柔らかな空間作りが求められます。特に小規模なテナントの場合には顧客動線と

スタッフの作業動線が交わる事のないように注意したい所です。また動線をよく考えて

施術代やテーブル・家具等の配置や大きさを考えるようにしましょう。

またネイルサロンはオーナーの店舗へのイメージにこだわりの色が強い事も多く、そのイメージ

を内装業者に伝える事も簡単ではない事です。自分が想定するイメージが誤って伝わって

しまった場合、工事段階では手遅れになるケースもあります。事前に出来るだけ雑誌やネット

画像など参考資料を豊富に用意し具体的な内装イメージを伝えるようにしましょう。

また内装業者選びも大切なポイントです。いくらこちらが事前にイメージを鮮明に伝えたとしても

出来上がりの内装には施工者のセンスも大きく問われてきます。出来れば過去にサロン系の

施工をした経験のある内装業者に依頼する方が良いかと思います。また自分がイメージする

店舗に近いネイルサロンがあればお願いをしてそのサロンから業者を紹介してもらう事も

一考です。またこれはネイルサロンに限らず言える事ですが内装を業者に依頼する際は

相見積もりが基本です。必ず複数の業者に見積もりを取り、コスパの良い業者に依頼する

ようにしましょう。

またいざ見積もりを取り工事費用が自分の想定金額とあまりにもかけ離れているようで

あれば居抜き物件も検討出来ます。居抜きを探す場合、ネイルサロンの居抜き物件から

探す人も多いのですが、本当に居抜きを検討する理由としてはネイルサロンの場合には

内装費を浮かす事にあります。他の業態であれば厨房設備や電気水道工事費を安価に取得

する為に居抜きを検討する事もありますが、ネイルサロンの場合にはそのような設備や工事費

はあまり多くを必要としませんので自分が欲しい内装が入手できる事が居抜きを検討する

第一のメリットになります。そのため居抜き業種はサロンに限らず飲食店や物販店でも良い訳です。

内装費を浮かす事が出来れば数百万円の施工費をほぼ無料で手に入れる事が出来ます。

自分がイメージする理想の内装が施されていればどの業態でも候補に入れる事が出来ます。

内装業者が不動産仲介業を兼務している事も多いものですが、内装業者に限らず地場の

不動産業者やネット仲介の不動産屋・居抜き物件専門の業者など様々な方面から物件を

探すようにしましょう。

ネイル材料の仕入れ

ネイル材料の仕入れ先は幾つかありますが多くのネイルサロンは国内の問屋業者から仕入れを

している事が多いでしょう。TATやネイルパートナーやネイルサプライ等は有名な所でしょうか。

また問屋によって材料の違いでその原価が変わる事もあり複数の問屋を抱えている事も一般的です。

問屋と一言に言っても会員系問屋とメーカー問屋があり会員系問屋ではそのネイルサロンに

よって材料の仕入れが柔軟に行えるという利点がある反面、会員小売店でないと取引自体が

NGとなっている事も多く、小規模な取引から徐々に信用を得ていく必要があります。

取引経験が長くなっていけば売掛やロット数にもある程度融通を利かせてくれるケースも

多くなってくるでしょう。また過去の勤務先や知人等に伝手があればそのようなルートを

辿って取引回数を重ねていく事も有効です。また資格の有無や過去のネイルサロンでの

勤務証明書が必要な場合もあるので用意しておくと良いでしょう。

またメーカー問屋に関しては会員系ほど取引ルールが厳格でない反面、大量ロットを仕入れな

ければならないケースがある等、融通が利きづらいケースもあります。自分の希望材料量と

コストが見合っていれば話は別ですが、小規模なネイルサロン経営であればやはり会員系問屋を

開拓していきたい所です。

また材料に関してはアメリカ等の海外での仕入れを検討する事も出来ます。主には

国内で仕入れが難しい材料を仕入れる事が出来る利点があります。ですがケースによっては

粗悪品が混じっている場合がある事や返品等が効きづらい事・在庫調達に時間がかかる事など

国内取引とは異なった取引の特性を理解しておく必要があります。代行や貿易会社など

国内の取引会社を利用する事も一考する必要がありそうです。

また過去にネイルスクールに通った経験がある人であればスクールで教わった問屋を

利用している人も多いでしょう。

幾つかの仕入先がありますがやはり自店の経営規模や仕入価格・商品のバリュエーションなど

状況に見合った取引先を確保しておく必要があります。またリスクヘッジの為にも複数社と

取引関係を保っておく事が大切です。

ネイルサロンの集客媒体

ネイルサロンの集客方法としては以前はファッション誌やネイル情報誌が一般的でした。

また商圏が元々狭い事から地域情報誌やフリーペーパー等に掲載しているネイルサロンも

あります。ですが最近ではファッション誌を始め売上げ部数は減っており紙媒体よりも

ネット媒体にシフトしています。また雑誌媒体は多くのサロンが掲載しており自店を掲載

したとしても顧客に伝えられる情報量は限定的です。またネイルサロンのメインターゲットは

10代~20代女性であり、スマホやPCのヘビーユーザーです。その為ネイルサロンの

集客方法としてもネットを駆使した集客がメインとなってくるでしょう。

またもし紙媒体を利用するとしても広告費が多額にかかる場合が多く、どの程度の費用対効果

が上げられるのかを考えながら利用していきたい所です。各種の広告に掲載していると

どの広告がコスパが良いか目星が付いてくると思いますので最初は見極め期間としてある程度の

初期投資を見込んでおく必要があります。

また紙媒体の広告の利用方法としてはスポット的に集中して利用した方が効果が上がる

場合もあります。例えばサロン開店時にクーポン券を同封してチラシや雑誌に掲載する

とかキャンペーン時の告知に利用する・顧客の入学時や転職・結婚時などにお祝いカードや

プレゼントカードの送付・友達紹介キャンペーンでDMを打つ等、その時々の状況に合わせて

集中的に紙媒体を利用する事も一手でしょう。

またネットを中心と考えるのであればブログやHP・SNS・YOUTUBE・インスタ、ネイルブック

等、いくらでもPRはできます。また顧客の検索地域から集客を図る事ができるリスティング広告等

も検討できるでしょう。例えばブログに関しても画像や施術サンプル等をたくさんアップして

いけば時間はかかりますがアクセスは増えていき固定客の獲得にも繋がります。また継続的に

ネイル施術画像などをアップしていきネイルの施術方法やその見た目・利用材料・価格・

サービス・スタッフの声などの記事コンテンツを充実させていけばおのずと顧客からの目が

向けられるようになります。またブログやホームページで日々の施術や運営状況をアップして

いく事は単に自店の存在を知ってもらえるという事だけではなく、ネイリストとしての専門家

である事を顧客にPRする目的にも繋がります。自作のネイルをする人が増えている中で、

店舗としての専門性や技術力をPRする事は大切です。また今更言う事でもありませんが

雑誌等の紙媒体と比較するとHPやブログを運営する事は単純に顧客への宣伝・滞在時間を

増やす事にもなります。そのブログやHPのファンが増えれば顧客は何度もそのネイルサロンの

HPにアクセスし記事を読むようになります。数分見ただけでそれ以降目を通さなくなる紙媒体

とは大きく異なるのがネット集客の利点でもあります。その意味でも何度も読み返ししたくなる

ような魅力的なオリジナルコンテンツを更新していく努力が必要になってくるでしょう。

またブログを集客の柱として他サイトから顧客を引っ張ってくる方法もネイルサロンの集客

では有効です。例えばTwitterやインスタ・ネイルブックで目が止まるネイル画像を添付していき

ブログへ誘導する流れです。特に最近ではテキストより画像検索が主流となっていますので

インスタなど画像メインの媒体はネイルサロン集客に向いていると言えるでしょう。また

インスタやブログで画像から顧客に訴える事は提案のし易さにも影響してきます。例えば

広告雑誌で素敵なネイル写真を見たとしてもその雑誌をそのまま店舗に持ち込む事は顧客から

すれば多少勇気がいる事ですが、インスタ等で見たネイルの画像サンプルをスマホで店員に

見せる事はあまり抵抗を感じない人が多いようです。気軽に自店のサービスを知ってもらう事が

でき、顧客からもその施術通りの注文をしやすい事がネット集客の利点と言えるでしょう。

ネイルサロンの回転率の悪さ

ネイルサロンは利益率の高い商売であり人件費やテナント賃料・原価率等の面で見ても

モデル自体は稼ぎやすい業態であると言えます。しかし難点であるのは回転率の悪さです。

施術時間が長い為、個人店舗であればせいぜい10人~15人程度が良い所。この回転率の

悪さをカバーする工夫が必要になります。回転率をカバーするには客単価を上げるという事は

誰でも思い付く事ですがネイルサロンの場合にはメインターゲットが10代~20代の

若年層である為に基本的にはお金を持っていません。その為店舗内でどのように単価を上げる

かという事が悩み所でもあります。実際に激戦区のようなエリアでは回転率を重視するため

時間内に終わるメニューしか提供していないサロンも多く当然スタッフにも施術時間厳守を

言い渡している所も多くあります。逆にサービスや施術内容を重視させ過ぎると回転率が悪化し

利益を圧迫する恐れがある事からサービス内容と回転率のバランスをどのように配置するかが

ネイルサロンの難しさの1つでもあるでしょう。よくある単価アップ方法としてはフットや

アイラッシュもネイルと同時施術したりお勧めメニューの提案や営業時間の拡大・アポなしOK

・施術メニューを増やす・スクールやセミナーの開催・オリジナル商品等の物販提案・販売・

ポリッシュやジェル等の種類を増やす等、どのネイルサロンでも行っているような事が殆どです。

今後差別化を含め他競合店に潰されない為に自店の強みは何なのかを明確にPRしていく必要が

あるでしょう。

ネイルサロンの独立・開業について書いてみました。

ネイルサロンは競合店舗が多く新規店がこれから参入するのは中々厳しい現実があります。

また最近では美容室もネイルサロンを併用したりネイル機の自動化も進まれている事から

経営は今後も厳しくなっていくでしょう。しかしそれだけに自店のコンセプトを確立して

固定客を掴んでいる店舗が成功し経営が継続しているのは事実です。

数ある店舗の中でどのようなカラーを出していくのか、今後も新しいネイルサロンの動向に

注目していきたいですね。それでは今日はこの辺で。

スポンサーリンク