クレープ屋の開業は儲かる?売上から材料費まで成功のポイントを解説
今回はクレープ屋の独立・開業について書いてみようと思います。
子どもから大人まで愛されているクレープ。
特に女性を中心にクレープを好きな人は多いですね。
特に商業施設やショッピングモールなど女性客や家族連れが多い場所にはクレープ屋が多く開業されています。
将来的にクレープ屋を始めてみたいと考えている人も多いのではないでしょうか。
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目次
クレープ屋の開業資金は?
クレープ屋さんの開業資金はどれくらいかかるものでしょうか。
ここでは開業資金の目安として以下に挙げてみます。
資金項目 | 備考 |
物件取得費:150万円 | (6坪:賃料15万) 賃料×10か月で計算。 |
内装費:240万円 | 坪40万円とし40万×6坪=240万円。 |
厨房機器類:150万円 |
|
材料費:30万円 | ミックス粉・ホイップクリーム・具材等 |
運転資金:150万円 | 当面の運転資金として150万円計上。 |
合計:720万円 |
①150+②240+③150+④30+⑤150=720
上記では720万円程度の開業資金が必要という計算になります。
もちろん居抜き等を利用すれば開業資金は抑える事もできますし、逆にFC加盟を考えるのであれば開業資金は更に高額になる事も考えられます。
また開業後の人件費等も加えると、余裕を持った開業資金を用意しておく必要があります。
クレープ屋開業のメリット
多くの飲食店がある中、クレープ屋の開業を検討する方は多いです。
クレープ屋の開業者が多いのにはその参入のしやすさの他にも、様々なメリットがあります。
- デザート・スイーツとして長く愛されている
- 原価率が低い
- 調理が容易(アルバイト等でも可)
- 低資本で開業が可能
- 小スペースでも開業できる
- イメージ的にも可愛い
- 人気が安定している(将来性)
- 移動販売も可能
- 季節的な影響を受けにくい
- 焼き時間が短く、テイクアウト向き(回転率が高い)
- メニューを創意工夫しやすい
- イベント時の出店も可能
- 見栄えが綺麗でSNSとの相性が良い(集客効果)
- カフェメニューとの相性も良い
- 本業だけでなく副業にも〇
- 他菓子と比べて設備投資額が低い
上記は一部ですが、クレープ屋開業の人気には様々な理由が存在します。
クレープ屋は比較的開業し易い業種と言われています。
まずはその初期費用の低さ。
冷蔵庫や鉄板・作業台・材料など基本的なものがあれば開業は可能です。
保健所の許可や食品衛生責任者資格等があれば、特別な資格なども必要ありません。
テナントとしても4~5坪程度から開業を検討できるので、小スペースでの開業も検討でき出店費用もかかりにくいとされています。
またクレープはテイクアウトにも向いています。
たい焼きやたこ焼きなどは10~15分焼き時間がかかりますが、クレープ生地の焼き時間は数十秒~1分程度。
混雑時にもテイクアウトに十分対応でき、回転率の高さも人気の理由でしょう。
生地の作り置きはあまりお勧めできませんが、中にはオペレーション上の都合である程度まとめて生地を焼いておく店舗もあり、廃棄率自体も低めかと思います。
またクレープは春夏秋冬季節の影響を受けにくい部分にもあります。
通常であれば焼き物は夏に売り上げが下がりますが、他の業態ほどクレープは影響を受けません。
特に春先はクレープの売り上げが上がり、旬の6月が終わるとクレープの売り上げは一時落ちます。
夏場は売上が下がりますが、アイスクレープ等を取り入れればある程度はカバーできますし、原価の低いソフトドリンクやフローズン等を取り入れても良いでしょう。
クレープ屋の材料費・原価はどれくらい?
粉もの全般に言える事ですがクレープは原価率の低さも人気の1つです。
クレープの原価はどれくらいなのでしょうか。
かなりざっくりですが、材料費から簡単に計算をしてみます。
※チョコバナナクレープ30枚分で仮定
- クレープミックス粉1キロ:500円程度 (生地30~40枚程度作れる)
- ホイップクリーム:300~400円程度(クレープ20~30枚に使用可能)
- チョコレートシロップ:300円程度(600円ボトルで60枚程度に使用可能)
- タマゴ:10個入りで150円程度
- バナナ:10本 200円程度
- 牛乳1ℓ:100円程度
- バター少量 10円程度
- 紙パック:100枚で1束 900円程度 1枚あたり9円
上記で約30枚のクレープを作るとします。
500+400+300+150+200+100+10+9=1669
1669÷30枚=約55円(クレープ一枚あたりの原価)
クレープ一枚が300円とすると、その原価率は約18%程度になります。
もちろん原価は具材によっても異なりますし、特に大手店などは大量一括購入をしているので上記の計算は正確な比較にはなりません。
またクレープ店によってはフルーツやトッピングを充実させている店舗も多くありますので、かなりの原価がかかっているクレープもある事でしょう。
逆に200~300円の価格帯の激安クレープ店では原価をグッと抑えている筈です。
また材料原価だけでなく、店舗・人件費・光熱費など、その他コストも考慮してトータルで判断するようにしたいですね。
クレープ店の開業後の売上は?
クレープ店の売上はどれくらいを見込めるのでしょうか。
簡単にシュミレーションとして考えてみます。
- クレープ1個:350円
- ※月26日営業(平日18日・土日8日)
- 平日客数:80人(販売数110)
- 土日客数:平日×1.8
- 平日売上:350×110個=38500円
- 土日売上:38500×1.8=69300円
- (38500×18日)+(69300×8日)=1247400円(月商)
- 店舗賃料:15万(6坪・坪2.5万)
- 材料費:224532円(原価率:18%)
- 人件費:311850円(売上の25%)
- 水道光熱費:62370円(売上の5%)
- 雑費:消耗品:24948円(売上の2%)
- 宣伝広告費:49896円(売上の4%)
売上項目 | 売上額 |
平日売上 | 693000円 |
土日売上 | 554400円 |
売上合計 | 1247400円 |
経費項目 | 経費額 |
賃料 | 150000円 |
材料費 | 224532円 |
人件費 | 311850円 |
水道光熱費 | 62370円 |
雑費・消耗品費 | 24948円 |
宣伝広告費 | 49896円 |
経費合計 | 823596円 |
【売上合計】1247400円-【経費合計】823596円=423804円
423804円の営業利益が見込める可能性があります。(※シュミレーションであり実際の利益とは異なります)
内装や設備は小規模店舗で4~5年回収で月3万の償却として考えても40万円前後の月の利益。
しかし自己資金のみで開業できる人は少ないでしょうから、物件の取得費や工事費などで当初借入がある場合は更に利益は減ります。
また実際にはクレープ屋も10~11時間ほど営業している所が多いので、売上げや人件費も増減するでしょう。
立地によっても客数は大幅に異なり、例えば原宿竹下通りなどのクレープ一等地であれば客数が1日500人を超える人気店もあります。
また見ての通り飲食では人件費が利益を圧迫し、特にクレープのように低単価の商売では人件費は慎重に考えなければなりません。
上記では単純に25%で考えていますが、それ以上にかかる事も多いかと思います。
クレープ店はコンビニや牛丼チェーンと比較すればそのイメージから比較的雇用は取り易い業態とは言えるものの、開業当初は出来れば家族や友人・知人等の協力関係を築いて賃金を抑える工夫も必要になります。
その他にももちろん日々の廃棄金額も考慮しなければなりませんし、フルーツ系や食事系クレープなど種類によっても原価率は異なります。
またイベント会場等のクレープ店では集客数や平日と土日の差は更に開く事もあるので計算は参考にはなりません。
開業当初は出来ればキャンペーンを貼る事も考慮し100人/日を目標にしたいところ。土日は200人は欲しい所です。
土日にどれくらい集客できるかで売上はかなり違ってきます。
また仕入れに関しては通常はクレープ屋は製菓材料業者で仕入れをし、もちろん大量仕入れであれば原価をさらに抑えられます。
ただしそのままでは家庭用と大して変わりはないので自分で試行錯誤して独自のクレープ生地を作り上げる事が大事です。
製菓材料店はその他にも材料や包紙なども扱っている所が多いので、色々と相談したり見積りを重ねていくと知識も増えていきます。
あまりに取引量が少ないと取引に応じてくれない業者もあるかと思いますが、根気強く探していき実績が付いて来ればおのずと取引できる業者も増えていくでしょう。
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クレープ屋のテナント
またどの商売でも言える事ですが、クレープ店は人通りの多さや露出度が大切です。
どれだけ人通りが多い立地に出店できるかで売上は大きく異なります。
クレープ店内からの甘い香りに誘われて店舗の前に人だかりが出来ていき、行列が出来上がっていきます。
賃料が低くても顧客から認知されない店舗なら意味がありませんので、店自体は狭くとも人通りの多いテナントを選択するべきです。
また開業する店舗の立地特性も考える必要があります。
クレープは計画的に来店するというよりは、ふらっと歩いていて衝動的に食べたくなるものです。
そのため繁華街など一見客が多い立地では、その店舗デザインや内装で集客が大きく左右される可能性があります。
特にクレープは若年層女性が多いため、年代や雰囲気にマッチした可愛らしい店舗やお洒落な店舗などクレープのイメージに適した店舗設計が必要になります。
そのためクレープ店開業時の内装工事は、出来ればクレープ店開業経験のある内装・設計業者等を選択しておきたい所です。
立地条件は後から変更する事は簡単には出来ません。
十分な周辺調査の元に出店テナントを選ぶようにしましょう。
クレープ屋のフランチャイズは?
クレープ屋さんにはフランチャイズ店舗もあります。
フランチャイズ店として開業する事により、主に以下のようなメリットが考えられます。
- 販売ノウハウを提供してもらえる
- 仕入れルートを確保できる
- 技術研修が受けられる
- 看板・ロゴの使用
- 未経験からの参入が可能
- 商品開発は本部が行ってくれる
- 銀行融資が受けやすくなる事も
- 短期間で開業が可能
- 経営相談ができる
フランチャイズとして開業する事により幾つかのメリットを活かす事もできます。
一方でデメリットを挙げてみると、まずクレープのFCの場合には会社によって2~4%程度のロイヤリティが発生します。
元々が薄利なクレープ販売においては数%のロイヤリティでも負担となります。
また店舗が軌道に乗り、自店でオリジナルクレープを開発しようとしても、本部によってはメニュー開発に制限がかかる可能性もあります。
屋号やメニュー作り等、経営上の自由度が失われるケースもあるため慎重な判断が必要と言えます。
またフランチャイズである以上、近隣に同系列のクレープFC店が出店した場合には、売上減に繋がる可能性も考えられます。
フランチャイズ加盟にはメリットも多い反面、デメリットもありますので自分に合った開業方法を検討したいですね。
キッチンカーでクレープ屋を開業するには?
クレープ屋さんを開業希望する人の中には、キッチンカー(移動販売)での開業を検討している人もいるかと思います。
キッチンカーであればテナント賃料はかからず(場所代は別)、販売場所も変える事ができ、開業時や撤退時にも大きなコストがかかりにくい事がメリットとして挙げられます。
特にクレープはイベント等との相性も良いので、集客が見込める立地であれば売上も立ちやすいでしょう。
キッチンカーの場合でも、通常と同じく保健所の営業許可を得る必要がありますし、食品衛生責任者の設置が必要です。
キッチンカーの場合には、調理場と運転席との区分けやシンクの数・換気や給水・排水タンクなど、より検査が厳しくなる事も予想されますので、事前に保健所や販売車の製作会社ともよく相談をして開業を検討するようにします。
また移動販売では営業にも種類があり、「調理営業」「販売業」があります。
販売をする食材等によって営業許可が異なる可能性もありますので、事前にしっかりと確認しておきましょう。
キッチンカーと言うと低コストで開業できるイメージがありますが、全てが利点とは限りません。
例えば駐車場の確保を始め車両保険への加入もする必要がありますし、当然に移動時にはガソリン代も必要です。
また営業場所を見つけなければならず、スーパーや商業施設の空きスペースで開業する場合には、その地代も必要です。
移動販売車をレンタルする場合には、そのレンタル料も考慮しなくてはなりません。
また「営業場所を変えられる」と言えば聞こえは良いですが、肝心なのはその営業場所を確保できるかどうかです。
好立地は既に大手業者が場所を抑えている事も考えられ、その都度出店場所を確保する手間もかかるかもしれません。
立地が確保できても、その地代が想定よりも高い場合もあります。
公道の利用は道路許可も取らなければなりませんし、営業ナンバーの取得もしなければなりません。
集客が難しい立地にしか出店できず、その分広告費用がかさんでしまっては意味がありません。
キッチンカーでのクレープ開業にもメリット・デメリットがありますので、じっくりと検討する必要があります。
クレープ屋のオペレーションは?
クレープ屋のオペレーションはどのように考えれば良いでしょうか。
一般的にクレープ屋では以下の店員数で廻している所が多いかと思います。
- 1人体制:「レジ&調理を全てこなす」
- 2人体制:「レジ1人」+「生地を焼く&具を乗せる人1人」
- 3人体制:「レジ1人」+「生地を焼く人1人」+「具を乗せる人1人」
1人体制の場合、オーナーが自分で全てこなすとなると人件費が浮きますが、客数が多くなってくると一人ではとても廻していけません。
また調理時に手袋を付け、レジ清算時に手袋を外し…といった繰り返しも手間になりますし、釣り銭を触る素手で毎回クレープを作ることに衛生面の不安を感じる顧客もいるかもしれません。
1人体制を考えた場合には券売機の導入も考えられますが、機器の導入コストだけではなく、利用客との接点がほぼ無くなるのでクレープ屋としての雰囲気としてもやや冷たい印象を生む可能性もあります。
また2人体制の場合にはオーナー+アルバイトといった形も検討できますが、1日10時間の営業としてもアルバイト1人だけで30万円前後の人件費がかかってきます。
そのため週末などの客数に合わせて人件費を調整する等オペレーションも考える必要があります。
クレープ屋人気店では3人体制の店も多くありますが、開業当初は出来るだけ各コストを抑えて開業を考えたい所。
家族の協力や友人との共同経営など、出来るだけ人件費を抑える工夫も必要と言えます。
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クレープ屋に修行は必要?
クレープ店を開業する際、修行は必要なのでしょうか。
クレープを焼くこと自体は数週間も練習すれば、誰でも焼けるようになるかと思います。
ですがアルバイト等でも良いので、出来れば実際の店舗で働いてみる事は必要かと思います。
実際に店舗内で働いてみる事で生地の焼き方からトッピング・店内のオペレーションも掴めますし、日々の時間帯毎のお客さんの流れ・よく出るメニュー・各店舗の売上なども分かるかもしれません。
またクレープを焼けるようになったとしても、実際に並んでいるお客さんを目の前にしながら何枚も焼き続けるのとでは雲泥の差があるでしょう。
頭の中で空想としてイメージしていても、実際の売り場に立って販売をしてみるとかけ離れている事も多いので、開業前には何店舗かのクレープ店を体験してみるのも良いかと思います。
また今ではクレープの開業前研修を行っている所もありますし、動画等でも多くのクレープ店が営業の様子を公開しています。
修行と言うと少し大げさな感じもしますが、他クレープ店のやり方を参考にしてみたり実際に経験を積むことは開業後にも活きてくるように思います。
クレープのメニュー
クレープにも様々なメニューがあります。
デザート系のクレープから食事系クレープ・夏場等に出やすいアイスクレープなど、店舗によってメニュも様々です。
大手店であれば50~70種類程度のメニューを取り揃えている所も多いでしょう。
ですが個人店の場合、クレープの種類は慣れるまではある程度限定するべきです。
最初のうちは種類も20~30程度に絞る事が必要でしょう。
あまりに種類が多いとオペレーションが複雑になりますし、作業スペースも必要になってきます。
具材によって販売数にバラつきが出るとロスが出やすくなる可能性もあります。
またクレープというと甘い洋菓子をイメージする人も多いですが、メニューには食事系クレープも入れていきましょう。
ガレット風やビーフサンドなど食事系のクレープはメニューに含めると売り上げの底上げにもなりますし、お昼時の時間帯は食事系・惣菜系クレープの販売が順調な店舗も多くあります。
チョコバナナ系のクレープ屋が多い中で食事系クレープを充実させる事は差別化にも繋がりますし、甘い物が苦手という顧客にも向いています。
またクレープ屋で売れる時間帯は14時~18時くらいが一般的ですが、時間帯によって売り上げのバラつきが出やすく、ランチに近い形で提供することにより、お昼や夕方以降は惣菜系クレープで売上減をカバーできるという利点もあります。
クレープ鉄板はガスか電気か
またクレープを焼く際には、クレープ焼き機で電気かガスのどちらを利用するかという問題もあります。
ガス用は初期費用は安く済む事が多いですが生地の焼きにムラが出やすい事もあり、一方で電気であれば鉄板に均一に熱が伝わります。
また客数が多い店舗やイベント・文化祭など混み合う店舗で、連続して生地を焼き続けるのであればガス式の方に軍配が上がりますが、一般店舗であれば電気でも良いと個人的には思います。
特にガス式は温度管理が難しく、初心者の方であれば慣れるのに多少時間がかかるでしょう。
またイベントスペースではガス使用が禁止になっているスペースもあり、電気であればコンセントや発電機から電気を供給できれば比較的どのスペースでもクレープを作れるという利点もあります。
また電気でいうと一般的には100Vと200Vのクレープ焼き器がありますが、店舗で利用するのであれば200Vが良いかと思います。
200Vだと電気代が喰うと思う方もいるかもしれませんが実際には100Vよりも立ち上げが早いので、待機時間を考えると100Vとさほど電気代も変わらないかと思います。
また100Vだと鉄板が大きくなるほど熱が伝わりづらくなるので、出来れば200Vの方が良いでしょう。
店舗によってコンセント形状等が異なるケースもあるので注意して選択したい所です。
移動車でクレープ販売をする場合には発電機が使えない焼き器もありますので尚更注意が必要です。
特に野外で使用する場合など、冬などは発電機が外気によって使用が困難になる事もあるので、どこから電気を供給するのかは確認しておきましょう。
焼き機が中国製の場合には消費電力が1500Wを超えるモノも多いので発電機が使えない事があり出来れば国内製造を選択したい所。
また鉄板だけ国内・他部分を中国で製造している機器等もあるのでクレープ機器購入の際は製造元もしっかり確認するようにしましょう。
クレープ屋のセール
クレープ店によっては定期的にセール日を設けています。
もしセールをするのであれば日々継続的に安売りするのではなく、例えば月に2~3回「クレープの日」等を設けて販売したほうがインパクトは強く、非セール日の客離れも防止する事ができるでしょう。
またセール日は特に高単価のクレープが多く売れます。
セール日に全商品290円均一を打ち出したとすれば、いつも340円で販売しているクレープよりも当然に400円で販売していたクレープの方が売れます。
400円のクレープが売れれば売れるほど利益率は下がる可能性がありますが、セール時のコストはPR・広告費の一部と捉えて定期的に安売り日を設けたほうが良いでしょう。
またクレープでは小麦や卵・具材を始め、今後は原材料の値上げも考えられますし、人件費の高騰が影響し各メニューの価格を上げなければならないケースも出てくるでしょう。
そのような際にもセール日を挟んで価格を調整したり、メニューを一新する・メニューの付加価値を上げる事で、値上げに対してのイメージダウンをある程度は防ぐことも出来ます。
またセール時には多くの来店客が見込めるため、来店客に対してはクーポン券やドリンクサービスチケットの配布等、次の集客に繋がる仕掛けを撒いておく事も忘れずにしておきたいですね。
クレープ生地・焼き方にも工夫を
クレープは焼き方にしても、その店舗によって様々です。
弱火で焼いていきそのままトッピングする方法や、強火で一気に焼き上げる方法など店舗によって特色があります。
クレープ独特のふんわりした優しい食感を出すには、強火で短時間で一気に焼くほうが良いかと思います。
クレープを焼く際の温度も最初から高温で焼こうとすると失敗してしまいますので、低い温度から何枚も焼いてみて慣れてきてから高温で焼くようにしましょう。
クレープを焼くだけであれば数週間練習すれば慣れるようにはなりますが、アルバイトさん等は焼く人によって生地の仕上がりが異なってくる事も多いです。
オペレーションとしては1分間に2枚~くらい焼けるようになれば1人で回していく事も可能で、焼き上げるスピードは人気店であればあるほど大切になってきます。
特にクレープ生地はその食感や口当たりを決めクレープの味に大きく影響するものである事から、十分な練習・技術が必要とされます。
鉄板もクレープ用鉄板で焼くものと業務用フライパンで焼く方法がありますが、熱が均一に伝わる事が大切ですので業務用クレープ鉄板で焼いたほうが良いでしょう。
お店によって焼き加減は多少異なりますし、メニューやトッピングに合わせて生地のサイズや厚さを変えているクレープ店もあります。
特に生地が美味しいクレープ店では、生地だけを購入していくお客さんもいる程です。
クレープの材料は材料店で簡単に購入することが出来ますが、それをそのまま使用しても一般的なクレープしか出来ません。
家庭でホットプレートで作るクレープと同じ程度の味ならば、クレープ店で購入する価値はありません。
人気店と呼ばれる店には、生地にもそれなりに材料にひと手間・一工夫がなされています。
例えば卵やバターの比率を上げてみたり他の粉とブレンドをしてみる等、自分が納得する生地が出来るまでは顧客に提供するべきではないでしょう。
他店のクレープ店を何店も食べ歩いたり、知人にパティシエや料理人がいれば他人のアイデアをもらう事も大切です。
PR方法を凝らし売上の底上げを
クレープの客層は若い女性というイメージが多いものですが、立地によって中高年の女性にも需要があります。
勿体ないのがギフトやお土産用など持ち帰りをしていないクレープ屋です。
特に中高年層は友人や家族に持って帰る傾向がありますので、持ち帰りには対応したほうが良いでしょう。
また客単価を上げる為に、お土産に関連してクレープのセット販売も効果的です。
ディスプレイで表示しておくと家族連れにはインパクトがありますし、リピートに繋がる効果もあります。
お土産専用に小スペースの別ブースを用意して販売するのも良いでしょう。
逆に若年層女性が多いのであればバイキング形式のクレープ屋もウケが良い筈です。
若い子は特に自分でトッピングしたりするのが好きなので、ショーケースやディスプレイでPRしたほうが良いと思います。
また最近ではクレープだけでなく、料理やスイーツをインスタ等のSNSに画像をアップする若者も増えています。
SNSなどで自店の商品が紹介される事は間接的に集客にも繋がるため、彩りの綺麗なクレープやトッピングに工夫が凝らされたクレープを提供するのも一考でしょう。
ただし出店する店がフランチャイズの場合には、オリジナルメニューの開発等には本部から制限が出るケースも多いため注意が必要です。
クレープ屋の開業まとめ
クレープ屋の独立・開業について幾つか挙げてみました。
クレープはイメージも可愛いしいいですね。
個人的に私も好きですがやはり家庭で作ったクレープと業務用では味や食感・味も違います。
それだけに生地1つとっても納得のいくものができるまで試行錯誤が必要です。
どこも同じように見えて、お店によって生地からトッピングまで拘りがあります。
多くのお客さんが訪れるような自分の理想とするクレープ店の開業を検討したいですね。
それでは今日はこの辺で。
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