スポーツ用品店の独立・開業・稼ぎ方

スポーツ用品店の独立・開業・稼ぎ方

 

今回はスポーツ用品店の開業・稼ぎ方について書いてみようと思います。

昔ほどではありませんが男女問わずスポーツが好きな方が依然多いものです。野球・サッカー・

バスケットボール・ゴルフ等々色々なメーカーからの専門用品が並んでいます。私など個人的には

スポーツはあまり観ないほうですがスポーツに熱狂的な人も多くスポーツ用品に大金を注いでいる人も

多い事でしょう。

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さてスポーツ用品店の独立と言えば残念ながらあまり将来の見通しは明るいとは言えない気がします。

今やスポーツ用品店は2万店を割り込み、所得の減少やスニーカーブームの終焉・少子化の煽りを受けて

今後も増々スポーツ店は減っていくでしょう。明るいテーマといえばオリンピックくらいでしょうか。

個人店はもちろんスポーツメーカーや問屋でさえ経営が厳しくなってきています。製造メーカーが

自ら小売店を出したり大手は低価格化などの方針を打ち出す中、個人のスポーツ店が競争していくのは

かなり難しいと言って良いでしょう。

街中にも商店街の中などに昔から経営が続いている個人のスポーツ用品店がありますがそれは古くから

経営しているだけの話。周囲の小中学校や官公庁などにシューズや体操服・上履きなどを卸しており特定の

取引先が元々あるから経営が成り立っているだけです。新規のスポーツ店が簡単に大手に対抗できる

ものではありません。

スポーツ店を開業するには特に資格も免許も必要ありません。店舗と商品があれば誰でも開業できます。

まずスポーツ用品店の開業が難しいとされるのは仕入れです。最初からメーカーが直取引に応じてくれる

事はないでしょうし問屋を見つける事からスタートします。また問屋取引先があったとしても最初のうちは

まず現金取引でなければ対応してくれないでしょうしある程度の大口発注でないと受付てくれない事が

殆どで取引先の審査は厳しいものです。問屋としてもこちらが倒産したら

取引先も代金を回収できなくなりますので継続的な売り上げと店舗経営があって少しずつ売掛が通用していく

ようになります。一方で最近ではネット卸やBtoBサイト等、個人店からの仕入に対応してくれる

チャネルも多くなってきました。自店に合った仕入先を少しずつ開拓していく必要があります。

また個人にのみ販売していたのでは売り上げも安定しません。やはり学校など安定した納入先が

必要になります。しかし既に大手や古いスポーツ店が公的機関は抑えていますので納入先の確保は

苦労するでしょう。またテナントもスポーツ店を開業しようと思えば狭くても10坪以上の路面店が

欲しい所。スポーツ店は特に品揃えの豊富さが集客に繋がる割合が高いのであまりにも狭い店舗は

不向きかと思います。

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またどの業種も同じですがスポーツ店も同じく他社との差別化が大切です。大手は他業種も同じですが

大量発注により仕入コストを限界まで抑えています。個人店が同じ路線で戦って良い事はありません。

大手の総合店型とアイテム数で競うのは得策ではなく小規模でも一定のテーマに絞った専門店型の運営が

生き残りの道になるでしょう。そのテーマが野球なのか・フットサルなのか・スニーカーなのか・マラソン

ランニングなのか・スポーツ医療なのか・フィットネスなのか等、今後の需要を考慮して店舗のテーマを

明確に顧客に打ち出していかなければなりません。野球専門店であれば「野球用品であれば何でも揃う」

という店舗作りを目指し店舗のファンを地道に作っていく事が大切かと思います。

スポーツ用品店の仕入れ/販売としては主に2通りでカタログ型販売とイベント・展示販売があります。

カタログ販売はその名の通りカタログやサンプル商品展示で注文を受けてからメーカーへの注文を行う

販売手法になります。またイベント販売は製造メーカーや卸が行うイベント等での発注がメインになります。

各バイヤーが様々な展示会に足を運び新商品や新しい販路を開拓する為に展示会に出向きます。

そのため半年~1年先の需要を見越して発注しなければならないケースも多く店主のセンスや目利きが

重要になってきます。またメーカーからの特売品などの相談があればその場で判断しなければならない事も多く

常に在庫状況や先々のニーズを見込んだ発注センスが必要になります。その他にもスポーツジムや

ダンススタジオ・スイミングスクール等、スポーツ関連施設での展示や販促も充実させていった方が良いでしょう。

スポーツ用品店として開業するのであれば月の売り上げは130~150万の間は目指したい所です。

例えば客単価6000円として1日10人の客数で粗利が30%程度であったとしても経費やテナント家賃・

仕入れ代金等を差し引けば手元に残る額は微々たるものになるケースも多くなるかと思います。

スポーツ用品関連はあまり利益率が高くない事も念頭に置かなければなりません。

また人を雇用するとしてもスタッフも当然スポーツを熟知していなければなりません。とかくスポーツ店

ではスタッフと顧客との専門的な会話が広がる事も珍しくなくまた相談を持ち掛けられる事もしばしば

あるため豊富な知識を持ち合わせていなければなりません。商品の使い方や手入れの仕方・運動の仕方・

アフターサービス等、運動メニューの提案など、売ったら終わりの気持ちではなく繰り返し来店してもらえる

ような接客が必要になってきます。

簡単にスポーツ用品店の開業について書いてみました。確かにスポーツ店の開業や長期的な経営は

厳しい面も多いですがやり方と工夫次第で個人が満足できる店舗作りは可能かと思います。

今後の個性的なスポーツ店の誕生に期待したいですね。それでは今日はこの辺で。

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