警備会社の開業・独立・稼ぎ方

警備会社の開業・独立・稼ぎ方

今回は警備会社の開業・稼ぎ方について書いてみようと思います。

街中ではいたる所に警備員が配置されています。駐車場・イベント・金融機関・ホテルなど警備員が

必要な場所は多数あります。また近年では個人住宅にもセキュリティサービスを導入する家庭も

増えており増々警備・セキュリティ意識が高まっていると言えるでしょう。また公的な警察組織の

カバーできる業務範囲も限られており補完的な意味合いで警備員を配置するケースもあるでしょう。

スポンサーリンク

また雇用の面においても警備業はある種受け皿的な一面もあり、誰でも比較的取り組みやすい仕事

である事から、仕事に困ったら警備業に飛び込むという人も少なくありません。

警備会社というとCMで広告を打っている会社しか思い浮かばない人も多いかと思いますが

実に警備会社は国内に9000社前後あります。また警備業に携わる警備員の数は40万人と

大規模な市場形成がなされています。とは言っても殆どの警備会社が中小の企業であり

トップの大手2~3社が市場をほぼ独占しているような格好にもなっています。

さて警備会社の開業はどうかというと大きなコスト面で言えば人的資源以外はあまり大きな資本を

必要としない事も多い事から開業者が多いのも特徴です。

警備会社には警備業法という厳しい規制がかけられています。警備会社は警察庁の管轄下にあり

都道府県公安委員会の認定を受けなければいけません。また警備制服のデザイン等も規制があり

色彩・形式・標章など警察官や海上保安官と明確に識別できるようなものでなければなりません。

また指導面では警備業務を行うにあたって技能の訓練や教育もしなければならないと定められており

その研修を行う警備員指導教育責任者を事業者ごとに配置する必要があるとされています。

警備業務は主に4つに分かれており1号業務・2号業務・3号業務・4号業務になっています。

1号は監視や巡回・車両の入出管理・機械警備、2号は交通警備等、3号は現金輸送等、4号はボディーガード

など業務によって区分けされています。またその業務を行うにあたっては検定試験に合格する必要もあります。

またこの業界では人の入れ替わりが激しい事もよく知られた事です。年齢層のバラつきも激しいですし

正社員から契約社員・派遣・アルバイト等、様々な雇用形態で勤務している人がいます。今後の開業者には

正社員としての雇用を積極的など従業員の定着が警備業の課題の1つになりそうです。また一定数の資格者を

保持しておく必要もあり仕事量により常用雇用者と臨時雇用者のバランスも保っておかなくてはなりません。

スポンサーリンク

また警備会社といっても色々な業務形態があり機械警備だけを行っている会社や常駐警備をしている会社、

交通誘導をメインに行っている会社など様々です。例えば機械警備であれば収益性が高いのが魅力ですが

その分多額の設備投資が必要になります。開業当初から機械警備に携わる事は通常は難しく、初めは

施設警備などの小さな仕事からフィールドを広げていく事が一般的ですが、自分が機械警備について

ネット等を駆使して低価格化を図れるだけの特別なノウハウ等を持っていれば特許を取る等して差別化を図る

事も一手かと思われます。また常駐警備などの人間警備であれば取引先との信頼面が重要になってくるでしょう。

何にしろ安心面や信頼面が第一の業種になりますので取引会社との信頼関係構築が大事です。開業前に顧客の

目処をある程度確保しておく事もスムーズな開業には不可欠です。万が一取引先の警備においてトラブルが起きた

場合には信頼を損ね、賠償責任も問われかねませんので賠償責任保険に加入する事なども考慮しておく必要があります。

警備業には制服や備品・人材研修費などコストがかかる項目もありますが比較的低コストでの運営が可能な

業種です。しかし長期的に経営を持続できるかどうかというのは別の話。これまで多くの無名の警備会社が

倒産を繰り返してきました。警備会社にとって経営を維持できるかどうかは営業力にかかっています。

営業力が大事な事は他の業種でも同じですがことさら警備業の営業は大手がパイを独占している事が多いため、

新規参入が難しい業界でもあります。例えば機械警備であれば自社の商品の強みを積極的に売り込み

していかなければならないですしお客様の意見を勘案して商品に反映していく努力も必要です。

現金輸送であれば自社のコストパフォーマンスをアピールしていく事も重要でしょう。施設の警備専門や

特定の地域専門の警備・万引き警備専門会社など、既存の分野をさらに専門家していく事で他社と差別化を

図る事も大切です。とかく警備業務はきっかけ作りが大切と言われます。最初は建物の警備だけであったのが

普段の勤務状況から信頼を得てやがて防犯カメラの設置を依頼されたり関連会社の警備も任されたりと

最初にクライアントから頂いた仕事を確実にこなしていく事により付随的に仕事が回ってくるイメージです。

これはどの業種でも同じ事が言えますが警備業はその傾向が特に顕著に出るでしょう。むしろクライアント

に対しては御用聞きのようなイメージで業務に取り組んだ方が正解と言えるのかもしれませんね。

警備業について簡単に書いてみました。警備業は警備関連の仕事や警備員数自体は増えているのですが

警備業者自体は年々減っています。それだけ参入障壁の厚さを表しているとも言えるでしょう。

新規に警備業で開業して経営を成り立たせるには大変な事ですが、ユニークなアイデアを持つ警備会社の

誕生を今後も期待したいですね。それでは今日はこの辺で。

スポンサーリンク