パンの移動販売の独立・開業・稼ぎ方

パンの移動販売の独立・開業・稼ぎ方

今回はパンの移動販売の開業・稼ぎ方について書いてみようと思います。

数年前に街角やスーパーマーケットの空きスペース・商業施設の駐車場などでメロンパンの移動販売

をよく見かけたものですね。近くを通ればパンの甘い香りが漂ってきてつい帰りがけに購入して

しまったなんていう人もいるのではないでしょうか。

価格は1個100~120円程度が一般的。最近でも時々メロンパンやフレンチトーストの移動販売は見かけますが

一時期と比べると大分販売者数は減ったように思います。移動販売の保健所への申請等については

過去記事もご覧頂ければと思います。

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パンの移動販売は個人で生地作りから焼き・販売まで個人ですべて行っている人と

フランチャイズに加盟して改造車や販売スペースを本部に確保してもらって営業している人と

2パターンに分かれます。特にFC形式メロンパンはパンの中に果汁クリームがたっぷり入ったものや

お洒落な改造車など人気を博していましたね。多くはワンボックスカーを改造したものですが自分個人で

改造車を用意するとなるとオーブンやシンク・発酵スペースやショーケースを完備するとなれば200~300万円は

かかるでしょう。またメロンパンだけでは商材としては弱いので他種類のパンやアイスやドリンク販売まで

考えると改造費はもっとかかるはずです。また移動販売はあまりに固定店舗と違いあまりにメニューを拡大し過ぎると

ボヤける事が多いと言われます。やはりパンの種類も2~3種類に絞り1つ1つの味を高める事で話題を呼び込み

固定客を増やす戦略が一般的かと思われます。

フランチャイズ形式の場合には多くは冷凍生地が本部から送られてきてそれをオーブンで焼くという

シンプルな構造が多いものですがオーナー側からすればあまり味に自信が持てないという声も多く

自身で生地作りから始めるオーナーも多いように思います。フランチャイズのパン生地の原価は50~60円が

一般的ですが冷凍生地は原価が上がりやすく個人でやればもう少し低くする事もできるでしょう。

自宅で生地作りから始める事になりますが個人で生地から作るとなると労働時間は販売時間を合わせると

1日10時間超えは当たり前ですのでそれなりに覚悟は必要です。パンの移動販売の一番良い循環は

行列が出来る→その間にパンが焼きあがり新しい焼きたてパンを提供できるという流れが理想的。

オーブンは2~3段式になっているものが多く一度に焼けるパンは40~50個が限界です。また1度に焼ける

時間は10分前後で焼き上がり1時間の回転数は5回転程度が限界でしょう。焼きたてパン移動販売が

流行っていた頃は1日に30回転する人もいました。1個100円としても100円×40個×30回転=1日12万円

前後の売り上げになります。月間売り上げは250万円以上。そこから原価や経費を含んでも1日5万円以上の

利益を確保していたものです。今それくらいの売り上げを見込むのはかなり難しい部分はありますがブームに

火が点けば利益率も大きい商売と言う事は言えます。

しかしパンを2~3種類に絞って販売するというのは難しくやはり同じ販売場所で提供すると顧客から飽きが

きてしまい販売は先細ります。メニュー数を拡大しようと思えばオペレーションも煩雑になりますし

何より大きな路面パン屋へ顧客は流れていきます。飽きさせないように改造車やパンの見た目に驚きを持たせる

工夫も必要ですがそれだけでは限界があります。

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移動販売ゆえに販売場所を変えるにしても現在ではなかなか空きスペースが見つからずあったとしても

FC本部が既に抑えているのが普通です。また移動販売の中でもパンの移動販売の難点はどこから電源を確保

するかという問題もあります。改造車の電源だけではオーブンの発電量が足りないケースもあり他から

電源を確保できるかどうかという問題も絡んできます。

公道で営業するにしても道交法やショバ代の壁がありますので結局は定期的なイベントを狙って

副業的に営業していくのが無難という事は言えるでしょう。パンに限らず移動販売の難点はブームに

乗り遅れると売り上げが伸びない事。過去にケバブや白いたい焼きや10円饅頭など色々な商材が

ブームになりますが今ではポツポツと見かけるくらいです。それだけに先々を見据える目利きが必要に

なりますし改造車もパンだけに捉われず色々な食材に対応できる仕様にしておく事がベターです。

ブームが去った後に販売車と借金だけが手元に残って首が回らない人を多く見かけますが移動販売を

始めるのであればイベント等定期的な販売に集中させ副業と割り切り本業を他に併せ持つ事が成功の

道筋かと思います。イベントスペースを借りるには売り上げの20~25%程度の場所代は支払う

事が多いですがそれでもイベントに来ている来場者の購買意欲と集客数からすれば比較的容易にペイできる

ことが多いものです。特に夏場などはパンの販売は落ち込む事が多いことから、いかに定期的に集客の

見込める場所を確保でき、また季節や場所によって提供商品を柔軟に変えることが出来るかが鍵になってくるような

気がします。また移動販売を始めると顧客が不安に感じるのは衛生面。改造車やオーブン・販売者のユニフォーム

など細かい所まで配慮しておく必要があるでしょう。移動販売を開業するのであれば一気にブームを作り

いずれはFC本部立ち上げまで目標にしている人が多いものです。移動販売の利点は本業をカバーできる

副業が出来るという事と販売ルートを確保して長期間売り上げが望めるようになればFC展開が期待できるという事です。

加盟店をサポートできるような有名店を目指したいものですね。それでは今日はこの辺で。

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