移動販売が儲からないと言われる理由?

移動販売車

今回は移動販売について挙げてみたいと思います。

お祭りやイベント・商業施設やスーパーの近隣など、街中で見かける事もある

移動販売。様々な商品が移動販売で販売されています。

移動販売には様々な利点があり、これから独立起業を考えている人の中には

移動販売という形態を視野に入れている人もいるかと思います。

しかし一部では移動販売が儲からないと言われている声を聞く事も。

利点の多いはずの移動販売が稼ぎにくいと言われてしまう理由にはどのような

事情があるのでしょうか。

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移動販売で販売している商品

よく移動販売で見かける商品にはどのようなものがあるでしょうか。

簡単にざっと挙げてみます。

  • クレープ
  • ドリンク
  • たこ焼き
  • お好み焼き
  • メロンパン(パン)
  • カレー
  • おでん
  • ラーメン
  • ホットドッグ
  • アイスクリーム
  • 栗豆腐
  • お弁当
  • ケバブ
  • 唐揚げ
  • サンドイッチ
  • おにぎり
  • 焼き鳥
  • ピザ
  • 豆腐
  • ハンバーガー
  • 焼き芋
  • 餃子
  • うどん(そば)
  • タコス
  • タコライス
  • ベビーカステラ
  • ポテト
  • ワッフル
  • アルコール
  • ドーナツ

挙げればまだまだキリがありませんが、移動販売では多くの種類の商品が売られて

いる事に改めて気づきます。ただし移動販売と一言に言ってもその特徴は様々で

全てを一括りで考えて良いものではありません。販売する前の仕込み方法や手間も

異なりますし、原価や廃棄率も異なります。また調理時間やテイクアウトの向き不向き・

食べやすさ等から回転率等にも影響してくるでしょう。自分が出店するアイテムの中でも

希望の立地や商圏・シーズン・価格帯等がマッチしている商材を選ぶ必要があります。

移動販売のメリットとは?

それでは移動販売のメリットはどのような事が挙げられるでしょうか。

販売場所を変更できる

やはり移動販売の第一のメリットは販売場所を移動できるという点が挙げられます。

通常のテナントであれば多額の保証金を支払い長期間その場所で営業をする事が

前提となります。ですが立地がその事業に不適正であった場合、コストの問題もあり

簡単に場所を変更するという事はできません。その点移動販売であれば売上の推移等を

見て、その都度場所を変更する事も検討できます。

シーズン・時間等を柔軟に変えられる

出店時期や営業時間等を柔軟に変えられるのも移動販売の利点と言えます。

例えばお祭りシーズンであればその時期に集中的に出店する事も考えられますし、

どこかでイベントが発生するとなればその近隣で許可を得て営業をする事も考え

られます。もしくはオフィス街であれば通勤帰りのサラリーマンやOLをターゲット

にして営業時間を夕方以降等に絞る事も出来ますし、繁華街であれば土日に出店する

といったケースもあるでしょう。FCの場合にはある程度の縛りがある場合もありま

すが、基本的には同様の考え方になります。

人件費が発生しにくい

移動販売の場合には人件費が発生しにくい事も挙げられます。

移動販売車の中で作業をするとしても1~3名程度での作業が一般的。

また基本的にはテイクアウト業態になる為、一般的な飲食店で見られるような

雑務が発生しません。通常の店であれば来店客には人数によってテーブル・席を

用意し、水を提供しテーブルを拭く、客が帰れば食器を片付けお皿を洗い、再度テー

ブルを拭くといったような一連の作業が伴います。その点移動販売であれば

テイクアウトなのでそれらの雑務が発生するケースは少なくなります。

開業費を低く抑えられる

これはその移動販売の形態や車の改造費・FC等であれば加盟金等、様々な要因

が関係してきますが、一般的には通常の店舗テナントと比較すると開業費用を低く

抑える事が可能です。通常の店舗ではあれば飲食でも内装だけで坪30~50万かかって

しまう事も多いですが、移動販売の独立であれば車を中古車を使用したり、改造費も

メインビジュアルだけ業者に依頼し、細かい部分は自分で改装する等して、コストを

抑える事もできます。開業費を抑えやすい事も移動販売の利点と言えるでしょう。

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移動販売の出店料はいくら?

それでは1つの肝でもある移動販売の出店料はいくらくらいになるのでしょうか。

独立開業を検討している人にとっては毎月のコストとして気になる人もいるかと思います。

立地や提携会社によっても様々ですが、商業施設やスーパー等では10~20%程度の出店

料がかかるケースが多いかと思います。特に大手店や商業施設では各店を審査に入れ、日販

金額や実績で頻繁にテナントの入れ替えが行われています。

もしくは上記のように歩合も所もあれば、スーパー等のように固定の所もあります。例えば

平日3000~5000円・土日であれば10000万円前後の出店料といったように

その周辺立地の相場があります。

 

また移動販売の場合にはまず販売場所の確保が最優先となります。移動販売と言うと

販売場所を変えられる事ばかりがメリットとされがちですが、実際にはその場所が簡単には

確保できない事が難点でもあります。

また当然に全てのスーパーやイベント・商業施設で移動販売が認められる訳ではありません。

むしろその数は本当に少数です。

ですが最近では出店情報を提供するサイトや、移動販売の貸し手と借り手を繋ぐマッチング

サイト等も多く出てきましたし、信頼できるものであれば仲介業者を利用するのも良いでしょう。

もしくはイベント等で移動販売車が出店していればその出元を探ってみるのも良いと思いますし、

イベントのサイトに出展募集情報が掲載されている事もあります。

または移動販売で知り合い等の伝手があるのであれば聞いてみるという手もありますし、

どうしても出店したい空きスペースやお店が決まっているなら直接自分から開拓してみるのも

良いでしょう。その過程でいかに移動販売の場所確保が簡単ではないかに気付くと思いますが、

自分の理想の立地を確保するにはネットワークと自分の足をフルに使わなければなりません。

移動販売車

 

移動販売が儲からないと言われる理由?

メリットも多い移動販売ではありますが、それでも移動販売で失敗をする人は

数多くいます。それでは移動販売が儲からないと言われる理由にはどのような事が

挙げられるでしょうか。

天候や季節に左右されやすい

移動販売の場合には屋外で販売する事が多い筈。当然に屋外での販売となれば

天候や季節によって大きく売り上げが変動してしまいます。もちろん悪天候の日には

通常の店舗も売上が下がる傾向はありますが、それでもやはり移動販売の場合にはその

傾向は顕著です。特に大雨や台風の日であれば営業自体を中止せざるを得ない事も

あるでしょう。天候や季節の影響を受けるので自分が想定したより出店を断念せざる

を得ないケースもあります。

客単価が低い

店舗販売であれば、商品によっては店内での飲食の他にもまとめ買いやお土産など

単価が上がる事も考えられますが、移動販売の場合には客単価が低めである事が殆どです。

一般的に移動販売の客単価は1000円以下。どれだけ客数をこなすかによって売上は

変わります。移動販売であれば当然に客の多い大型イベント等、集客数が見込みやすい場所

に出店したいものですが、大抵の場合そのような立地は既に他業者が占めている事が普通です。

移動販売の難点でもある客単価をどのように上げていくのかが課題とされます。

メニューを展開しにくい

売上が上がっていったり店への周囲の認知度が上がっていけば、経営者としては当然に

売上増加を狙い、新しいメニューの開発やオリジナル商品の開発等に乗り出す人も

いるでしょう。しかし移動販売の場合には調理スペースや保管スペースも限られる為、

今まで以上にはメニュー数を増やしにくいといった難点もあります。考え方によっては

近隣にスペースを借り、不足したらその都度補充に行く事も考えられますが、移動販売

である為に販売場所は一定ではなくそれも難しい所。メニューをどの程度に絞っていくのか

という点も移動販売では考え物です。

販売時間の短さ

移動販売の場合、販売時間の短さもネックとなります。

一定の固定立地が確保できていない場合、多くはイベントや店舗近くなどを狙って

その近隣スペースで出店をするケースが多くなりますが、その場合にはイベントの開催時間中や

店舗の営業時間中でしか営業する事が難しくなります。また扱う商材が日中に売りやすい

商品であればまだしも、それが夕方~夜間帯の販売がピークを迎える商品であった場合には、

売上を伸ばす事も出来ません。自店が取り扱う商品の特性と、その立地での営業可能時間帯の

ミスマッチは避けるようにしたい所です。

多店舗展開の難しさ

事業が軌道に乗り始めると、経営者としては多店舗展開を検討する人もいるかと

思います。ですが移動販売の場合には、1つの販売車で成功したから2つに増やせば

売上も倍になるという訳にはいきません。1つの販売車に1人のアルバイト人員を配置するに

しても、慣れた人でなければ1人に調理から現金管理・店の運営まで全てを任せるには

時間がかかり過ぎますし、売上等の管理まですべてアルバイトに任せる事になります。

また例えば路上での販売等で苦情が発生したとしても、1人に対応させる事も難しいものです。

周囲に信頼のおける人物がいなければ、どちらにしてもある程度経営者の目の届く範囲での

営業を余儀なくされる可能性があり、思うような事業展開ができなくなるケースがあります。

 

移動販売について幾つか挙げてみました。

移動販売と言うとメリットがクローズアップされるケースが多いように思いますが、

実際には実店舗以上に運営が難しい部分があります。

実店舗と移動販売、どちらも一長一短がありますので、自分が理想とする運営に

どちらが適しているか、じっくりと考えた上で検討したいものですね。

今回は移動販売が儲からないと言われる理由?について挙げてみました。

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