コンビニ跡地に出店するメリット・デメリット

コンビニ

今回はコンビニ跡地・居抜きのメリットデメリットについて挙げてみたいと思います。

街中には多くのコンビニがあります。それこそエリアによっては

数十メートル歩けばどこかのコンビニに当たるといったように、競合店が

ひしめくエリアもあります。ですが各社これだけの店舗数があるだけに、

閉店してしまうコンビニが多いのも事実。これらのコンビニ跡地をテナント

として借りると、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

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閉鎖するコンビニ

コンビニは今でも全国で4万店以上の店舗があります。またその中でも

大手3社を合わせると毎年実に1000店舗前後のコンビニが閉店をしている

そうです。普段街中でこれだけ多くのコンビニが撤退している事には中々気づかない

ものですが、数字として目の当たりにするといかにコンビニ経営が厳しいものである

かに気付きます。

 

閉店の一番の理由はやはり競合店の多さ。これだけ多くの店舗があっても、なお

新店舗が今でも開店し続けている訳ですから、既存店舗が閉店を余儀なくされるのも

頷ける気もします。

一般的なコンビニであれば恐らく日販は50~60万程度かと思いますが、もし近隣に

他社のコンビニが開店すれば、売り上げへの影響は店によってはおよそ5~10%程度。

エリアによっては10万前後の減収となる事もあるようです。撤退するにしても多額の違約金

を残して泣く泣く閉店する事も。

独立開業をする人にとって優良テナントは検討したい所ですが、これらのコンビニ跡地を

他テナントが有効活用する利点はあるのでしょうか。

駐車場

コンビニ跡地のメリット・デメリット

それではコンビニ跡地・コンビニ居抜きのメリットやデメリットにはどのような事が

挙げられるでしょうか。幾つか挙げてみます。

 

メリット

 

好立地が多い

コンビニ営業の成功はほぼ立地で決まると言われているように、コンビニ立地には

専門的な立地調査が入ります。店舗面積や敷地の間口広さや周囲の交通量・

駐車場の広さや商圏範囲・角地かどうか等、詳細な調査項目があり、その基準をクリア

した立地がコンビニ立地となっています。そのため一般的にはコンビニ跡地は好立地

ある事が多く、通行料や交通量の多い立地である可能性が高いと言えます。
 

駐車場スペースが広い

コンビニ跡地は駐車場スペースも広めに取ってある立地が多いかと思います。

顧客のために利用する事も出来ますし、また自社でその駐車場を使う事も出来ます。

また駐車可能台数の多さや出入りのし易さはその立地の価値を決める重要な要素でもあり、

賃料にも大きく影響してきます。また中央分離帯のない道路前であったり渋滞が少ない

場所であったりと、好立地が多くなり、車客もターゲットに考慮する事が出来ます。
 

解体費用がかかりにくい

コンビニ跡地であれば、恐らくはほぼスケルトンの状態であり、店舗内には無駄な

レイアウトも少ないので、どの事業を立ち上げるにしても、多くの解体作業を必要とする

ケースは少ないかと思います。また整形されたテナントが多いのでレイアウトに自由が

効きやすいのもコンビニ跡地の利点と言えます。ですが逆に言えばスケルトンから内装・

外装工事などをするとなると、一般的な居抜きよりは割高になる可能性もあります。
 

認知度の引継ぎ

大手コンビニであればその周辺地域の住民であれば、閉店する前のそのコンビニの存在は

恐らく知っていたでしょうし、閉店した後も、次はどのような店が出来るのか?といった

期待感を持って接してくれる事もあるかと思います。またサラリーマンや主婦・学生など

帰宅時などにその通りをいつも通っていた客層からしても、新店舗の開店後に来店してくれる

といった可能性もあります。

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インフラが整っている

コンビニの場合には空調や調理場・給排水・ガスや電気といったインフラがきちんと整っている

店舗が多くなります。新規事業にそのインフラがそのままマッチするかどうかはその業態にも

よりますが、新たにインフラ工事をする場合と比較すれば、過大にかかるコストを抑える事が出来ます。
 

視認性の高さ

コンビニ跡地は視認性の高さが挙げられます。

外からでも店内の様子がわかるようなガラス張り・遠くからでも店舗位置を確認できる

大きな看板・夜中でも煌々と明るく照らす照明など、その視認性の高さは大きいものです。

特に新規事業の場合、その認知度の低さから存在感の薄さが問題視される事もあるため、

視認性の高い目立つ立地・店舗である事は重要です。
 

賃料の交渉余地

コンビニが一度撤退すると、基本的にはその後に他社のコンビニが同じ地に開店する

ケースは少ないものです。エリアや閉店理由にもよりますが、やはり閉店した理由が

売上低迷が中心である場合には、どのコンビニが出店しても同じ結果になる可能性が高い

と見られます。そのためその跡地の土地オーナーとしても他業態に貸し出す事を考えますが、

コンビニに賃貸していた頃と比較すると同等の賃料で借りてくれるテナントは意外に少なく、

逆に借りる側からすれば賃料や条件面の交渉余地が出やすいと言えます(立地にもよります)。

 

デメリット

 

店舗面積の広さ

コンビニの店舗面積を考えると通常は35~50坪程度の広さの店舗が多いように思います。

もちろん飲食店によって必要面積は様々ではありますが、独立開業して新規事業を新たに

始める場合には、コンビニ跡地は少し広すぎるように思います。

少なくとも新規事業は30坪未満で考える事が一般的です。広すぎる店舗は賃料もかかり

ますしスタッフ人員も多く必要になり、またオペレーションの観点でも新規事業には

どちらかと言えば不向きかと思います。

コストの増加

店舗面積の広さやスケルトンである事を考えれば、やはり上記に挙げたように内装や

外装等を含めれば、初期投資額も高くなりがちです。どの程度の施工をするかにもよりますが

初期投資も1000万を超える事は通常です。特に最近では内装費をなるべく低く抑えた中華

料理店などの飲食系も目立ちます。自己資金に余裕があれば検討はできますが、そうでなければ

他立地を検討した方が賢明な場合も多くあります。

 

コンビニ跡地のメリット・デメリットを簡単に挙げてみました。

それぞれに利点難点はありますが、コンビニ跡地に限らず自店の事業に沿った立地を選択

する事が大切ですね。それでは今日はこの辺で。

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