一人でカフェ経営を始める問題点。小さなカフェ作りのポイント

今回は一人でカフェ経営をするケースについて挙げてみたいと思います。

カフェの経営を希望する人は多くいます。

ですが中には、人を雇用するリスクを抑えたい・自分だけの空間を作りたい・小規模なカフェを始めたい等の理由から、一人でカフェ経営を考える人もいます。

個人のカフェ経営には夢がありますが、その分幾つかのリスクや問題点が生じる場合もあります。

一人でカフェの経営をする難しさにはどのような事があるのでしょうか。

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一人でカフェ経営をする問題点

それでは一人でカフェ経営をする問題点にはどのような事があるのでしょうか。

その問題点を幾つか挙げてみます。

 

重労働

当たり前の話ですが、一人でカフェ経営の場合には食材の買い出しから仕込み・調理・ホール役・食器洗い・レジ清算・清掃など、全て一人でこなさなければなりません。

限られた時間の中で全て自分でこなすとなるとかなりの重労働になりますし、結果的にお客様に対しての笑顔も失われていきます。

 

改善時間がない

一人でカフェ経営をする場合、来店客の対応をするだけで手一杯となり、経営者としての時間を持つことが難しいと言われます。

例えば新メニューの考案や集客方法の改善・リピーターの確保など、忙し過ぎるために経営者としての視点を持ちにくいという難点があります。

 

待たされる

カフェに来店する顧客の心理は様々ですが、多くは「くつろぎに来る」「友人との会話を楽しむ」「待ち合わせ場所として」といった利用目的で来店する顧客も多いかと思います。

ですが一人でカフェ経営をする場合、店内が混雑してきてオーダーが多くなってくると、顧客に料理を提供する順番が前後したり、提供までかなり顧客を待たせてしまう事もあり得ます。

くつろぎを目的として来店する顧客に対してストレスを与えてしまう事は致命的であり、結果的に客離れが起きる可能性があります。

 

他人の意見がない

例えば今後の経営を考える時、お店によっては従業員同士で今後について一緒に検討する機会は多くあると思います。

ですが一人でカフェ経営をする場合には、他人の意見を取り込むことが難しいものです。

他人の意見を参考にする事もできず、意思決定を全て自分でしていかなければなりません。

 

店のカラーが変わりやすい

一人でカフェ経営をしていると、開業前に描いていたイメージと実際に求められるモノが違うという事に気付くことがあります。

自分がやりたいと描いていた事と、お客さんが求めるものが違うというケースです。

例えば常連のお客さん好みのメニュー中心になってしまったり、毎日の仕込みの時間がかかり過ぎてカフェというより職人のようになってしまう・会話が先行してスナックのママのようになってしまう等、様々な場合が考えられます。

商売という視点で考えると、どうしてもお客さんが求める方向に進んでいかなければならず、元々の店のカラーを維持できない事もあるかもしれません。

 

食材に無駄が出る

一人でカフェ経営をする場合、店内を一人で回さなければならない事を前提にしてメニュー作りを考えます。

店自体も小規模になるため、軽食のみにしたりメニュー数を限定する事もあります。

ですが客数自体が少ないため、食材にロスが出やすく日によって出たり出なかったりとバラつきが出る為、食材に無駄が生じる可能性があります。

 

経営者目線が持てない

一人でカフェ経営をするとなると、お店の中の雑務は全て自分でこなします。

毎日のように一連の雑務をこなしていると、経営者というよりは「従業員」の視点で物事を考えてしまいがちです。

自分のお店を客観的に見ずらくなるという点も一人でカフェ経営をする上でのデメリットと言えるでしょう。

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一人でカフェを切り盛りするには

それでは一人でカフェを切り盛りするにはどうすれば良いでしょうか。

一人でカフェを切り盛りする場合の対策を幾つか挙げてみます。

 

メニュー数を限定する

メニュー数を増やすという事は選択肢も広がりますが、その分調理の手間もかかり食材費もかかり、ロスに繋がる可能性が高まります。

またオペレーションも考える必要があり、一人でこなせる程度のメニュー数に限定をする必要があります。

一人でカフェを経営する場合には最初からメニュー数を増やさずに、開業後の客の流れを見ながら徐々にメニュー数を増やしていくようにしましょう。

 

小規模テナント・席数

一人でカフェを経営する場合、あまりにも大きな店舗だと疲弊します。

一人であれば8~10席程度までが目安になるかと思いますが、一人で回せるくらいのテナントや席数を検討するようにしましょう。

 

テイクアウト

一人でカフェを切り盛りする場合、店内の作業をどれだけ減らせるかが鍵になります。

その方法の中の1つがテイクアウトです。

テイクアウトメニューを増やす事により店内の接客の手間が省け、客単価が上がりやすくなります。

またテイクアウトもやっているお店というPRにもなり、集客にも繋がりやすくなります。

カフェだけでは立地的に経営が難しい場合でも、テイクアウト主体の店に変える事により上手く回る場合もあります。

 

ヘルプを雇う

一人カフェ経営では、その日によって忙しさが読みにくい事も難点です。

一人でカフェを切り盛りする場合、ヘルプがいるのといないのでは安心感も違いますし、緊急時に人が来てくれる事も助かります。

特に一人カフェ経営の場合には、どんな仕事でも幅広く任せられる人材が適当です。

もし可能であれば家族や配偶者など、身近な人間が良いですね。

 

時短メニューを作る

一人でカフェ経営をする場合、とにかく忙しく時間がありません。

来店客の注文に応じているだけでも精一杯であり、一つ一つの調理に時間をかけ過ぎる事は禁物です。

そのため例えば盛り付けだけで済むような作り置きメニューを考えておいたり、トッピングを減らす・温めるだけで提供できるメニューの工夫・仕込みを事前にしっかりとしておく等、時短となるメニューを考える必要があります。

 

カウンター席中心

一人でカフェ経営をする場合、ホール役も自分でこなさなければなりません。

一人で料理を毎回運ぶのも大変ですし、食器の片づけにテーブル席まで行くのは大変です。

そのため規模によってはカウンター席中心の店作りも検討できます。

カウンターであれば料理の渡しなども簡単に行えます。

 

手作業を減らす

一人でカフェ経営する場合には、自分がしなければならない手作業を減らすことも考えましょう。

例えば食器洗浄機などがあれば洗い物もラクになりますし、カフェに馴染むかどうかは別として食券等の利用も考えられます。

オペレーションの効率化を考える上では、自分が行う作業を減らすことを優先的に考えましょう。

 

副収入を持っておく

一人経営かどうかに関わらず、個人カフェの場合には開業時はとにかく売上が立ちにくいです。

それこそ月収10万に届かないような小さなカフェは沢山あります。

一人でカフェ経営をする場合、収入の柱がそこだけになってしまうと売上によって左右されやすい事や、精神的に不安定になる事も考えられます。

そのため体力に負担がかからない程度に、副業やサイドビジネスを持っておくとラクになります。

特に自分がリラックスしてできる仕事を持っておくと息抜きも出来て良いですね。

 

カフェオーナーの1日

ここではカフェオーナーの1日を簡単にご紹介します。

 

  • 早朝:仕込み(店内・テイクアウト)
  • 10:00:開店準備(看板出し・在庫チェック・買い出し・店内準備など)
  • 11:00:開店(店開店・テイクアウト開始など)
  • 12:00:ピークタイム(ランチメニューの提供など)
  • 16:00:夜の仕込み準備(店のメニューによる)
  • 17:00:ディナータイム(ディナーメニュー・お酒の提供など)
  • 19:00:ピークタイム
  • 2100~:売上管理:店内清掃・片付けなど
  • 21:00~22:00:閉店

 

もちろん全てのカフェで同様のスケジュールにはなりませんが、個人カフェの場合には拘束時間が長くなりがちです。

ピークタイムの見極めやアイドルタイムの効率的な時間の使い方が鍵となります。

特に一人でカフェ経営をする場合には、自分の身体にも大きな負担がかからないように無理のないスケジュールを組むようにしましょう。

 

一人でカフェを経営する場合の問題点まとめ

一人でカフェを経営する場合の問題点について幾つか挙げてみました。

一人でカフェ経営をする事は人件費もかからず、自分が思うようなお店を作りやすい事が利点でもあります。

ですがそれだけに店内業務は全て自分でこなす必要があり、オペレーションが上手く回せないとパンクしてしまう可能性もあります。

小規模なカフェを経営する場合には、最初から大きなお店を目指すのではなく、小さく始めて後から少しずつ付け足していく方が現実的です。

自分の理想通りのカフェを実現するために常に試行錯誤していきたいですね。

それでは今日はこの辺で。

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