ペットショップを開業・経営するには?資格や仕入れ・売上まで解説

今回はペットショップの開業・経営について挙げてみたいと思います。

今や数兆円規模と言われるペット市場。

ペットショップに行けば家族連れがたくさん入っており、可愛いペットたちが並んでいます。

ペットが好きな人の中には、将来的にペットショップの開業を考えている人もいるのかもしれません。

可愛いペット達と接することができるペットショップですが、動物の大切な命を取り扱う以上は、物販とは違った視点でも経営を考える必要があります。

今回はそんなペットショップの開業について触れてみます。

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ペットショップの開業に必要な資格は?

ペットショップを開業するにはどのような資格・許可等が必要になるのでしょうか。

以下に幾つか挙げてみます。

 

動物取扱業の登録

ペットショップのように哺乳類や鳥類・爬虫類といった動物を販売等するときは、「動物取扱業の登録」が必要となります。

また動物取扱業の登録を受けるためには、以下の2点を満たしている必要があります。

  1. 飼養施設等の構造、規模等が要件を満たしていること(飼育に適切なスペースや空間が確保されているか等)
  2. 「動物取扱責任者」の選任されていること

 

また上記の「動物取扱責任者の選任」に必要な条件として、以下のような点があります。

  • 営む動物取扱業の種別ごとに半年以上の実務経験がある(ぺットショップやペット関連会社での実務経験)
  • 所定の学校を卒業している(ペット専門学校やペットビジネススクールなど)
  • 所定の資格を取得している(所定の機関のライセンス取得など)

 

ペットショップ開業までの流れ

簡単にペットショップ開業までの流れを示すと、以下のようになります。

① 動物取扱責任者の選任、要件を満たす飼養施設の確保

② 申請書の作成

③ 申請書の提出

④ 施設の検査

⑤ 登録証の交付

⑥ 営業開始

 

開業届

ペットショップに限らず、事業を開始する場合には税務署に対して開業届を提出します。

開業届を提出する事により、青色申告ができたり屋号の口座を作れるメリットもあります。

税務署に持ち込みや郵送にて開業後一か月以内に提出をします。

 

その他の許可

その他にも開業する業例や種別によって、各種申請や許可が必要になる事も考えられますので注意が必要です。

  • ペットタクシー→貨物自動車運送事業許可
  • ペットカフェ→食品営業許可
  • 物用薬品類の販売→動物用医薬品販売許可申請

 

以上のようにペットショップを開業する際には行う仕事(種別)によって動物取扱業の登録が必要となります。

もし無登録で営業を行った際には、30万円以下の罰金等の可能性があります。

上記のように動物取扱業では実務経験や資格が必要となりますので、将来開業したいと思う仕事と照らし合わせて取得を検討するようにしましょう。

 

また無事に登録が完了したとしても、経営者としてはペットショップのコンセプトや開業資金の調達・人材の募集や生体(ペット)の仕入れ等もじっくりと検討する必要があります。

ペットショップは大手を始め競合店も多いため、集客方法を工夫し他店との差別化を図っていく必要があります。

 

ペットショップの開業資金は?

ペットショップの開業資金はどれくらいかかるのでしょうか。

ペットを扱うお仕事には様々であり、その開業種別により開業資金は様々です。

例えば通常のペットショップの開業なのか、もしくはペットホテル・ブリーダー・ペットグッズ販売・トリマー・ペットカフェ・ドッグランなど、その種別によってかかる開業資金も異なります。

ここでは一般的なペットショップを例にシュミレーションとして開業資金を考えてみます。

 

 開業資金例

  • 物件取得費:300万円(坪20坪/賃料30万円)
  • 内外装工事費:400万円(坪20万円)
  • 生体仕入れ:150万円(20~25頭)
  • ペットグッズ仕入れ:40万円
  • 什器・備品:120万円(ケージ・ショーケース・遊具・餌・レジ・バス・トリミングテーブル・陳列棚・ペットシート、ペット用トイレなど)
  • 送迎車輌:60万円(トリミング・宅配サービス等)
  • 開業前広告費:30万円(HP作成・チラシ・折り込み)
  • 開業前人件費:28万円(アルバイト5名×1週間研修)
  • 雑費・諸経費:30万円
  • 運転資金:150万円

 

開業資金項目 金額
物件取得費 3000000円
内装工事費 4000000円
生体 1500000円
ペットグッズ 400000円
備品・什器 1200000円
送迎車両 600000円
開業前広告費 300000円
開業前人件費 280000円
雑費・諸経費 200000円
運転資金 1500000円
合計 12980000円

 

シュミレーション上ではペットショップの開業資金は1298万円が必要という計算になります(シュミレーションであり実際の開業資金とは異なります)

 

上記では20坪程度のペットショップを想定しましたが、小規模な店舗でさえ1000万円前後の開業資金が必要になるケースが多いです。

大手ペットショップが繁華街や路面店等の一等地に構える事も多い事から、店舗主体での集客を考えると物件取得費や内装費は高額になりがちです。

特にペットショップによっては防音性の高い内装や消臭効果の高い設備も検討する必要があります。

 

また例えばこれが雑貨やアパレルであれば、集客難により不良在庫を抱えてもアウトレットとして処分する事ができますが、動物の場合にはもちろんそうはいきません。

ペットショップ開業時には経営者としての綿密な事業プランだけでなく、動物たちの大切な命を預かっているという使命も忘れずに運営をしていくようにしましょう。

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ペットショップ開業後の仕入れは?

ペットショップの仕入れに関しては様々な仕入先が考えられます。

生体の仕入れだけでなく、ペット関連用品等の仕入れも検討する必要があります。

よく「生体のみを扱いたい」「ペット関連用品のみを販売したい」といった開業者もいるかと思います。

ですが大手を始め、生体販売やグッズ販売・トリミングサロンなどを併設して営業しているペットショップが多いです。

 

生体を仕入れる理由

まず生体販売としては利幅が低くなりやすい事が挙げられます。

ブリーダーからの仕入れとしても仕入れは販売価格の4割~程かかりますし、その後の飼育や餌代・医療費などを考えると多くの利益は見込めません。

またペットは小さい内は売れますが年齢が上がってくると売れにくくなり、ディスカウントをして販売をされたり業者の引き取りとなる事もあります。

とても残念な事ですが、最終的には多くのペットたちが殺処分されている事実もあるようです。

 

ですがペットショップはそれでも生体を仕入れる店舗が多いです。

それはグッズ販売やトリミングだけでは集客が成り立ちにくいからです。

生体を購入してもらえればその後もリピーターとしてグッズ購入やトリミング客に繋がりますし、トリミング後の顧客がペット用品を購入して帰ることも考えられます。

特に個人店では大手と比較すると価格や品揃えの量が違いますし、来店頻度の多い量販店とは比較になりません。

ペットがいてこそ成り立つペットショップであり、グッズ販売やトリミングだけでは他店との差別化が難しいケースも多いでしょう。

 

ペットグッズの仕入れ

ペット用品の仕入れについては総合商社や専門の卸業者が一般的です。

まずペット関連用品については、卸問屋を見つけて仕入れをしている店舗が多いように思います。

ある程度のロット数が求められる事もありますが、個人店相手にも丁寧に接してくれる業者もあるはずなので、根気強く営業をかけていく事から始まります。

また取引経験が長くなればある程度の売掛や取引量に融通を利かしてくれる業者も出てくるでしょう。

特に卸業者によっては新規店舗を歓迎してくれるだけでなく、開業サポート等を実施している所もありますし、展示会を定期的に行っている所もあるので情報共有の場として参考になるでしょう。

また卸業者によっても仕入れ価格も違いますし取り扱い商品も異なりますので、いかに安く仕入れができるか・グッズ等は売れ筋やトレンドを抑えているか等もチェックしておきたい所です。

 

また最近ではペット用品もネット経由でも仕入れが出来ます。

ネット専業の卸業者が幾つもあるので取引しやすいですし、何よりネット卸の場合には個人でも比較的簡単に購入しやすい事が利点です。

 

ペット用品の仕入れで大切なのはやはり大手店舗と同じ品物を揃えない事です。

品数でも安心感でも同じような品物であれば顧客は大手に流れます。

個人店でしか扱わないようなデザインや種類を揃えていく事が差別化にも繋がります。

 

また最近では市場に流れている商品だけでなく、オーダーメイド製のペット用品も一部で売上げが伸びているようです。

「この部分だけを○○色にして欲しい」「レザー製品の希望」など顧客によって現在の既製品では満足していない人も多くいます。

ペット用品では様々な仕入れ方法がありますが、自店の特徴に合った仕入れ方法を選びたい所です。

 

生体の仕入れ

次に生体の仕入れですが、犬や猫の仕入れとしてはブリーダー経由やオークション経由の仕入れが中心になります。

ブリーダーでは4割~の仕入れ・オークション経由では3~4割程度の仕入れになるでしょう。

もしくはブリーダー→卸業者となるケースや、ブリーダー→買主へ販売することもあります。

 

ブリーダー経由に関しては生体を仕入れるルートとして最も知られている所でしょう。

現在ではネットを始めブリーダーを見つける事もさほど難しくはない時代になってきました。

ブリーダー経由であれば実物を確かめて生体を仕入れる事が出来るので、ある程度は安心して取引ができる点が利点です。

 

ですがどのブリーダーでも良いという訳ではなく、中には利益重視で育成環境が整っていない生体や健康状態に難がある生体を平気で送り付けるブリーダーもいます。

飼育の段階で正しい飼育やしつけが出来ていないと、購入した顧客から補償要求をされるケースもあります。

やはり出来るだけ近場に居住する良いブリーダーを見つけて、小さな所から取引やコミュニケーションを重ね、お互いに信頼を築いていく方法が無難なように思います。

 

また最近ではオークション経由(せり市)でブリーダーと取引する機会も多くなってきています。

オークションにはバイヤーやブリーダーが参加し、犬や猫の動物たちが複数の業者間で競り落とされます。

特に大手ペットショップでは、このオークション経由で仕入れをしている所も多いでしょう。

オークションでは入会金や年会費・落札時の手数料がかかる事が一般的ですが、最近ではコンピューターによる競りシステムも導入されているようです。

 

オークションでは流通量も多く仕入れ値も低くなりやすい事から利用する業者も多いですが、一方である程度熟練の生体を見極める目が必要になってきます。

生体のサイズや毛色・性格など、様々な面を考慮して慎重に仕入をする必要があるでしょう。

中でも売上げに大きく影響するのはやはり生体の容姿です。

顔がかわいい生体は売れやすい傾向があり、逆に言えば容姿に少し難がある生体は仕入れをしても売れにくいという事態に陥る可能性があります。

生体市場での仕入れは自分で判断して入札する必要がありますので、ある程度取扱い経験を積んでから望むようにしたい所です。

 

またペットがネット上で取引される事もあります。

しかしいくらネットやSNSが発達しても生体の仕入れに関してはやはり実物確認が望ましい所ではあります。

ネット販売の中には、病気を抱えた動物やペットの早期販売をしている所もあると聞きますし、どのような育成環境で育った子なのかも分かりにくい事もあります。

動画提供などによってある程度は生体の様子を確認する事は出来るものの、やはり実物を確認でき信頼のおける場所からの仕入れを優先した方が良いでしょう。

POINTペットショップは仕入れ先によって生体の育成環境に影響が出ることもあります。
適性な原価を考慮しながら長く取引ができる仕入先を選定しましょう。

 

ペットショップの売上・利益は?

ペットショップの売上・利益としてはどれくらいを見込めるのでしょうか。

ここではシュミレーションとしてペットショップの売上を考えてみたいと思います。

 

 売上条件

  • 営業時間:10:00~20:00
  • 営業日数:25日営業
  • ペット販売:1500000円(単価15万円×10頭)
  • トリミング:300000円(1日3組。単価4000円×3組×25日=300000円)
  • ペットグッズ販売:200000円(1日売上8000円×25日=200000円)
  • 月商:2000000円(1500000円+300000円+200000円=2000000円)

 

 経費条件

  • テナント賃料:200000円(20坪/トリミングスペース含む)
  • 人件費:450000円(オーナー他アルバイト常時2名。時給900円×10時間×2人×25日=450000円)
  • 原価:720000円(生体40%/グッズ卸60%で仮定)
  • 広告費宣伝費:140000円(売上の7%)
  • 水道光熱費:120000円(売上の6%)
  • 通信費:20000円
  • 雑費・諸経費:40000円(売上の2%)

 

売上項目 金額
生体販売 1500000円
トリミング 300000円
グッズ販売 200000円
合計 2000000円

 

経費項目 金額
テナント賃料 200000円
人件費 450000円
原価 720000円
広告宣伝費 140000円
水道光熱費 120000円
通信費 20000円
雑費・諸経費 40000円
合計 1690000円

 

[売上項目] 2000000円ー[経費項目] 1690000円=310000円

シュミレーション上では、310000円の営業利益が見込める可能性があります(シュミレーションであり実際の収支とは異なります)

 

上記ではペットの飼育費や餌代・医療費等は含んでおらず、ある程度の経費を見込んでおく必要があるように思います。

また先ほども挙げたように全てのペットが売れるとは限らず、動物の年齢によって値下げ分も別途計上しておかなければならないでしょう。

ペットショップを始める上では生体はあくまで一部の仕入れとし、ペット用品やトリミングなど利益率が高くロスが少ない商材を中心に取り扱う事が成功に繋がり易いように思えます。

 

また今後は更にネットに流れていく傾向がありますので、店舗を中心に運営をしていく場合にはトリミングやペットエステ・ペットの撮影会・ペットホテルなど、店舗に行く事で受けられるサービスを重視する事は差別化にも繋がります。

併せて出張トリミングやしつけ教室・出張ペットシッター等、外部へ出向いて積極的に顧客を取りに行く姿勢も必要とされます。

 

ペットショップの立地・テナントは?

またペットショップ開業においては店舗の立地も大事になってきます。

一般的にはやはり人通りが多い路面店や商業ビル・繁華街等を中心に、家族連れや人通りが多いテナントを見つける必要があります。

規模も出来れば20坪~は欲しい所でしょう。

想定してみるとショーケースにいるペットを利用客が見て回るスペースや、ペット用品・ペットフードの販売・トリミングスペース等を考えると、10坪~では少し狭い気がします。

 

また一等立地だけではなく、お店のコンセプトに合わせて立地を選択する事も必要です。

例えばトリミング店のような犬や猫を同伴するお店であれば車を使って来店する顧客が多いでしょうから、駅前よりもロードサイド沿いや近くに大型駐車場がある立地も検討候補に入る事になります。

もしくはペットカフェのようなペット好きが集まる店舗であれば、近くに河川敷や公園がある立地も有力立地になるでしょう。

ペットグッズを中心に取り扱う店舗であれば、常に人通りが見込める繁華街等も考えられます。

 

またペットショップを経営するとなると割と難色を示すのがテナント側(オーナー)です。

ペットの飼育では悪臭や騒音被害が起こる可能性が大きいからです。

その為テナントによっては通常よりも1~2割保証金を割増しして取られる事もあるかもしれません。

またペットの飼育では床などにも傷が付きやすく、退去時の原状回復費用も過大になる可能性があります。

そのため出来れば居抜きや許可の下りやすいテナントを選択するほうが良いかと思います。

 

またペットショップのテナントでは、ペットの毛や汚れの清掃がしやすい形態の店舗を選ぶ事も大切です。

日々動物たちの毛が抜け落ちたりと頻繁に清掃が必要となる事から、掃除がしやすい形態のテナントを選びます。

ビル内のテナント等ではペット持ち込み禁止のテナントもあるので注意しましょう。

 

またペットショップの開業に関しては人間の目線だけで考えるのではなく、ペット目線での店舗設計を考えてあげる事も大切です。

ペットたちがストレスを感じる事なくゆったりとくつろげる空間を配慮したデザイン設計や店内動線・設備や立地を考慮する必要があります。

 

例として、以下のような対策が考えられます。

  • 前面道路は幅が広めの通路がある店舗を選択する
  • 入口には広めのエントランスを設ける
  • トリミングスペースに飼い主の顔が見えるような大き目の窓を設置する
  • ペットが怪我をしないよう障害物となるような仕切りを少なくする
  • ペットのサイズによってバスタブサイズを変える

 

ペットショップの主役はあくまでペットたち。

ペットたちが通いたいと思える空間作りが、ひいては顧客獲得にも繋がっていく事を意識して店舗を選ぶようにしたい所です。

 

また先ほども挙げたように、ペットショップを開業する際には各種許可・手続きが必要になります。

動物取扱業の登録はもちろんの事、ペットカフェのように飲食業を営むのであれば食品営業許可も必要になります。

それぞれ保健所等が施設に求める設備要件が異なりますので、これらの基準に合致するように店舗デザインを設計していく必要があります。

ペットショップにおいて立地は肝心であり、また当然のことながら開業後は簡単に立地を変更することは出来ません。

ペットショップ開業時にはテナントの選定は慎重に行うようにしましょう。

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ペットショップ開業にフランチャイズは?

ペットショップ開業においてフランチャイズを検討される方もいるかと思います。

特にペット業界のように仕入れ方法や販売のノウハウが一般に知られてにくい業態においては、尚更FCを検討する人も多いのでしょう。

例えば生体販売・サービス(トリミング等)・商品販売といった形態を考える際には、その売り場作りやバランスも大切ですし、集客方法や開業アドバイスを受けたいという人も多い筈です。

 

ペットショップにてフランチャイズを利用する場合には以下のようなメリットが考えられます。

  • 本部のブランド力を活かせる
  • コストメリットがある
  • 銀行からの融資を受けやすい
  • 仕入れ等のノウハウを享受できる
  • 経営アドバイスを受けられる

 

ただし逆にフランチャイズを利用する上でのデメリットも考えられます。

  • ロイヤリティが発生する
  • 加盟金がかかる
  • 仕入れルートが限定される可能性
  • 店舗デザイン・コンセプトの自由度がない
  • 契約期間が決められる
  • 仕入れ値が高くなる可能性(中間マージン)

 

フランチャイズにもメリット・デメリットがありますので、会社元の情報をよくチェックした上で加盟を検討するようにしたいですね。

 

ペットショップの個人経営は厳しい?

ペットショップの開業で個人経営は厳しいという声を耳にします。

残念ながら、個人経営に失敗をして数年で撤退をする店舗も少なくありません。

それでは失敗するケースとしてはどのような点が考えられるでしょうか。

以下に幾つか挙げてみます。

 

大手・量販店との競争

大手量販店等が強いエリアでは、個人でのペットショップではやはり不利になる事があります。

価格や品揃え・集客力においても個人店では太刀打ちできないケースも多く、顧客の奪い合いになってしまう恐れがあります。

 

初期投資額

ペットショップの開業では集客が見込める立地やある程度の販売スペースが求められ、物件取得や内装工事を始めとした初期投資が高額になる場合もあります。

初期投資を大きく掛け過ぎて軌道に乗れない場合、途中で資金がショートしてしまう可能性もあります。

ペットショップでは開業資金も余裕を見て資金計画を立てましょう。

 

時間

先ほども挙げたように、ペットは幼いほどよく売れます。

時期で言えば生後3か月くらいは売れやすいと言っても良いでしょう。

その後は半年~1年経過していくと、徐々に売れなくなっていきます。

もちろん一般的な物販と異なり、簡単に処分をするという事も出来ません。

このような短いサイクルの中で売上を立てていく事は難しいものです。

 

生体の仕入れ

生体を仕入れる場合には、その動物たちの目利きができるようになる必要があります。

また当然に仕入れ先にも信頼のおける業者を選ぶことが大切です。

十分な業者の選定や目利きがない場合、病気など売れない生体を仕入れてしまう可能性も考えられます。

 

保証・ケア

一般的な物販と違い、ペット販売には生命保証やアフターケアが付くことも一般的です。

ですが経験が乏しい方が十分なアフターケアができるかと言えば、必ずしもそうとは言えないでしょう。

売りっ放しではなく、成約後もペット達に対して十分なサポートが求められます。

 

ペットを飼うという事

現在では多くのペットショップがあります。

週末にもなれば、たくさんの家族連れがペットショップに訪れ、ショーケースの可愛い動物たちに魅了されています。

この光景だけを見れば、ペットショップはむしろ幸せさえも連想させるイメージがあります。

 

ですが忘れてはならないのは、ペットは毎年多くの殺処分がなされているという事実です。

実に毎年数万頭の犬や猫たちが殺処分となっています。

多くの動物たちが自治体に持ち込まれ、引き取る飼い主が見つからず譲渡できずに殺処分となってしまう事もあります。

当然に生まれた動物たちには何の罪もありません。

 

捨てられていた動物を飼ったりブリーダーから譲り受ける事もありますが、ペット販売を牽引しているのはほぼショップと言っても良いかと思います。

もしペットを飼いたいという気持ちがあるのであれば、いきなり衝動買いをしてしまうのではなく、まずは保護されている動物たちの存在から考える事が必要なのではないでしょうか。

ペットを飼う際には自治体や愛護団体から動物を譲り受けることが、少しでも命を救うことに繋がる筈です。

上記においてペット商売云々の事を書きながらこのような事を主張するのは全くの筋違いかと思いますが、ペットを飼う上では飼い主としての責任を考えた上で飼育をしていきたいものです。

 

ペットショップの開業まとめ

ペットショップの開業について幾つか挙げてみました。

ペットショップは動物の大切な生命を扱うことから、販売者としての使命も考える必要があります。

飼い主がどのようなペットショップとお付き合いしたいか・大切なペットを預けたいかという点を考慮すると、やはり動物について専門的な知識を併せ持ち適切なアドバイスが受けられる・販売後もしっかりとしたアフターケアが受けられる店舗が望ましい所です。

獣医師が常駐しているペットショップは流行り易いと言われるのも恐らくその為でしょう。

 

ペットに関するカウンセリングを定期的に行ったり、日々のブラッシング・食事やダイエット法・ホームケアのアドバイス・スタッフのライセンス取得など、細かな配慮ができるペットショップは顧客の安心へも繋がるかと思います。

決して売りっ放しではなく、販売後も動物たちの事をしっかりと見守れるペットショップが必要とされる所です。

それでは今日はこの辺で。

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