居酒屋で独立・開業するには?開業資金や仕入れ・ノウハウも解説

今回は居酒屋の独立・開業について書いてみようと思います。

友人や会社の同僚・カップルなど、普段から居酒屋を利用している方も多いかと思います。

ですが最近では不景気な事や若年層の酒離れが進んでおり、大手居酒屋チェーンでさえも苦戦しています。

街には多くの居酒屋がありますが、多くの顧客で賑わっている居酒屋もあれば、いつも閑散としている居酒屋もあり、繁盛店の中にはその店ならではのウリがあります。

今回はそんな居酒屋の独立開業に触れてみます。

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居酒屋で独立・開業するには?

居酒屋で独立・開業をするにはどのような許可・資格等が必要になるのでしょうか。

居酒屋独立に必要な手続きを幾つか挙げてみます。

 

食品営業許可申請

他飲食店と同様に、店内で調理を行って食品を提供・販売する場合には、保健所に対して食品営業許可申請が必要になります。

施設の確認検査を受けて、施設基準を満たし営業許可証の交付を受けなければ居酒屋を開業する事はできません。

 

食品衛生責任者

居酒屋独立時にも衛生的な管理運営をするため、施設ごとに食品衛生責任者を置く必要があります。

通常1日程度の講習会を受講するなどして資格を取得します。

なお、居酒屋開業者の中には調理師や栄養士等の資格を取得している人もいるかと思いますが、その場合には食品衛生責任者資格は不要です。

 

防火管理者選任届

居酒屋独立時には、バーナーやガスコンロといった器具を使用する事も多いかと思います。

30人以上を収容できるお店では防火管理者を選定する必要があります。

 

深夜酒類提供飲食店営業開始届出

お酒を提供する飲食店が夜0時以降も営業する場合には、警察に届出が必要になります。

それが深夜酒類提供飲食店営業開始届出です。

特に居酒屋のように食事だけがメインとは言えない業態では、この届出が必要になります。

 

開業届

税務署に対しての開業届をします。

開業届を提出する事で青色申告ができたり、屋号の口座を作れたりといったメリットがあります。

提出方法には直接もしくは郵送の方法もあります。

 

社会保険手続き

従業員を雇う場合等、必要に応じて社会保険や雇用保険加入の手続きが必要です。

社会保険事務所や公共職業安定所等で手続きが必要になります。

 

居酒屋の独立時には基本的な保健所の許可を始め、各種手続きが必要になります。

スムーズに開業をするためにも、事前に必要な手続き・許可等についてしっかりと確認しておきましょう。

 

居酒屋の独立開業の資金は?

居酒屋の独立開業に必要な資金はどれくらい必要になるでしょうか。

こればかりは選ぶ物件やコストのかけ方によって様々ですが、一般的には800~1300万円程度は計上しておく必要があります。

簡単に内訳を見ていきます。

 

物件取得費

居酒屋で独立開業をする場合には、当然に店舗が必要です。

物件取得費の目安としては賃料の10か月分前後は必要になってきます。

保証金や仲介手数料・前家賃・礼金・造作譲渡などを含めると、やはり取得費は高額になります。

例えば小規模な居酒屋で賃料が15万円程度であったとしても、150~200万円程度は計上しておく必要があります。

特に居抜きなど、造作譲渡費用などはその設備や機器の状態によって大きく変わりますので慎重な判断が必要です。

 

内装工事費

飲食店の開業コストで高額になるのが内装工事費です。

通常であれば開業資金のうち、50%程度は内装工事費が占めます。

特に居酒屋では水回りを始め、厨房設備もありますので高額になりがちです。

また物件がスケルトンなのか居抜きによっても費用は大きく異なり、スケルトンであれば坪30~70万円程度・居抜きでも坪10~30万円はかかります。

小さめの居酒屋ともなると、スケールメリットが活かせず坪単価が高くなる事もあります。

内装業者に依頼する際には、特に飲食店や居酒屋工事経験が豊富な業者を選ぶようにしましょう。

 

厨房機器費・備品

居酒屋で独立開業をするには、厨房機器類も必要になります。

作業台や洗浄設備・冷蔵庫など様々な厨房機器が必要となり、50~150万円程度は計上しておく必要があります。

全てを新品で購入する必要はなく、中古品や新古品でも良質なものはたくさんありますので、居抜きやオークション等を利用して必要な設備を上手に揃えるようにしましょう。

 

運転資金

無事に居酒屋を開業したとしても、最初から軌道に乗れる店舗は僅かです。

開業当初は売上も安定せず、利益にバラつきが出やすい事もあります。

また当然に従業員への給料や食材の仕入れ・細かな雑費以外にも、想定外の費用がかかる事もあります。

店舗によって異なりますが、少なくとも200万円程度の当面の運転資金は確保しておきたい所です。

 

居酒屋に経営ノウハウはあるの?

居酒屋に経営ノウハウといったものはあるのでしょうか。

実際には経営ノウハウと言うよりは、開業者自身が日々の経営を通じて経験によって培ったやり方が存在する事はあります。

ここでは居酒屋経営のポイントを幾つか挙げてみます。

 

専門性・コンセプト

居酒屋を利用する際、昔はただ安くて程々に旨ければ良いという発想が来店動機に繋がる事も多く、今でもそのような居酒屋チェーン店は多く残っています。

しかしそれに追随して他居酒屋店も価格面で勝負する店舗が多くなり、今では単純に安いだけの居酒屋は指示されずらくなってきました。

特に最近では消費者の目が肥えてきた事もあり、その店舗ならではの付加価値が求められ、価格だけでなく料理の美味さや接客サービス・店内の雰囲気など求められる要素が多くなっています。

また最近では肉の鮮度や自然食材を豊富に利用した専門居酒屋が増えたり、女性客の取り込みを重視した居酒屋・自店オリジナルの酒の提供をする居酒屋など、専門性をアピールした店舗も多くなっています。

特に開業後しばらくしてくると、開業後に設定したコンセプトはボヤけてしまいがちですので、定期的にチェックするようにしましょう。

 

顧客の態度・感想

居酒屋を経営していて顧客が店内で居心地が悪そうであったり、提供した料理を残している場合には要注意です。

特に居酒屋のような業態ではリピーター確保が重要であり、来店時に一度嫌な思いをすると二度と来店してもらえなくなる可能性もあります。

店内のオペレーションやメニューの変更などを常に考えていかなくてはなりません。

店内の様子を常に気にしたりアンケートを設置する等、常に顧客が満足しているかどうか配慮しておきましょう。

 

ランチ営業

居酒屋は夜だけでなくランチ営業している店舗も多くあります。

特に夜では利用料金も高くなりがちな事から、ランチであれば気軽に来店してもらえるといったメリットもあります。

また居酒屋独立当初は売上が安定しない事もあり、ランチ営業が売上の底上げをしてくれる事もあります。

クーポンの配布や夜時間帯の利用に繋がる告知等も併せて行っておきたい所です。

 

HP・ブログ・SNS

最近では若者を始め、中高年でさえもネット情報が来店動機に繋がる事も多々あります。

そのため居酒屋独立時には、基本的なHP・ブログ・SNS集客も検討しておきたい所です。

個人の居酒屋でマメにネットを活用している所はまだまだ多くはないので地元エリアの居酒屋キーワードで上位表示させる事は難しくはありませんし、定期的に更新していく事で店内の雰囲気や様子を知ってもらえるきっかけにもなります。

SNSではお得な情報や新メニュー情報を発信する事もできます。

特に今後はネット集客は重要となりますので抑えておきましょう。

 

画像を意識したメニュー

ネット集客だけに偏るのは良くありませんが、現在ではSNSやネット媒体が来店動機に繋がる事が多いのは事実です。

例えば来店した飲食店や居酒屋で美味しそうなメニューがあれば、それをスマホで撮りすぐにブログやインスタにアップするといったユーザーも多く見かけます。

それを飲食プロモーションとして考え、利用者に自店を宣伝してもらうといった方法も考えられます。

そのためSNSに載せたくなるような彩りの綺麗なメニューやインパクトのあるメニューなど、波及しやすいメニュー作りを心掛ける事も大切です。

 

クーポン配信

居酒屋の独立開業時には、集客に悩むことも多く売上も安定しない事が多いです。

クーポンの配信は利用客の増加に繋がり、初めての来店のきっかけにもなります。

また例えば雨の日や平日・女性客限定などのクーポンを配信する事で特定の客に向けたクーポンを配信する事も可能です。

 

キャッチに依存しない

居酒屋ではキャッチをしている店舗もあります。

今では条例によりキャッチは禁止となっていますが、それでも実際には呼び込み店員の姿は無くなりません。

特に居酒屋の独立開業時には固定客も少なく自店のPRのためにも、呼び込みをしたい店舗もあるでしょう。

ですが店外でのキャッチに良いイメージを持たない客も多く、中には「料理が不味い」「店内が汚い」「値段が高い」といったマイナスイメージを持つ人もいます。

逆に言えば、良質な店にはキャッチを利用しなくても利用客が多く訪れます。

呼び込みに依存しないような運営体質を目指すようにしましょう。

 

個人店の強み

居酒屋店舗の中には食材にも輸入物や冷凍モノを使用している店舗もあります。

個人店の中にも大手との価格競争で苦しんだ店舗もありましたが、今後は個人店でも質を追求した居酒屋が求められます。

昔は居酒屋と言えば安く知名度の高いチェーン店が選ばれやすかったものですが、現在ではネット等を通じて簡単に居酒屋店を検索できるようになりました。

そのため例えば地元の美味しい専門居酒屋や評判が高い居酒屋店を簡単に探し出すことができますし、来店したことのない居酒屋でも入りやすい事もあります。

知名度だけに流されず、個人店でも評判の良い居酒屋が選ばれやすくなっている事から、料理を始めとした質の善し悪しが評価されやすくなっています。

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居酒屋の独立は儲かる?売上げは?

居酒屋の独立開業は儲かるのでしょうか。

ここではシュミレーションとして居酒屋の売上げ・利益について考えてみようと思います。

 

20坪程度の一般的な居酒屋を想定。

賃料は坪1.5万。客数は25席。

客単価は3000円で設定。

営業時間はPM5時~AM1時までの8時間営業。回転率は1.5としランチ営業はしない。

 

1日の客数は25席×1.5回転=37.5人。一日の売上は37.5×3000円=112500円。

営業日数25日とすると月商は112500×25日=2812500円。①

 

テナント賃料は20坪×1.5万円=300000円。②

原価率はお酒・ドリンク・食材で大幅に異なりますが、ここでは28%で設定。

原価は2812500円×30%=787500円。③

人件費は30%で仮定。2812500×30%=843750円。④

光熱費・諸経費を計10%とすると28万円程度。⑤

廃棄率が5%程度とすると約14万。⑥

①2812500ー②300000-③787500-④843750ー⑤280000ー⑥140000=461250

461250円の営業利益が見込める可能性がある事になります。

 

上記はあくまでシュミレーションですが、実際には個人店の居酒屋独立時の売上・利益はこの数字を下回る事も多いです。

開業前にはしっかりと売上予測を立てて、目標数値を継続していけるように常にお店の運営方法を考えていきたいですね。

 

小さな居酒屋を経営する注意点とは

個人で居酒屋として独立をする場合、小規模な居酒屋を検討する方もいるかと思います。

小さな居酒屋店であれば、お客さんとの距離も近くコミュニケーションが取りやすいという利点があります。

また立地によっては面積に応じてテナント賃料も低い所も多く、初期費用が抑えやすい事もメリットと言えます。

店内のテーブル配置によってはホール等の人件費がかかりにくく、提供する料理への顧客の反応が見やすいのも利点です。

 

ですが一方で居酒屋に適している小規模なテナントは、エリアによっては物件数が少なく、自分が希望する店舗が見つからない事もあります。

また小さな居酒屋となると、店舗開発費や厨房設備費が割高になりやすいというデメリットもあります。

規模によっては業者からの信用や協力が得にくいケースもあるでしょう。

また小規模な居酒屋で日々の客数にバラつきが出る場合、食材のロスが発生しやすくなる場合もあります。

加えて小さな居酒屋だと店主+店員の少人数で廻す店舗もありますが、仕込みや注文・料理・片付けをこなしていくとなると、疲労が溜まりやすくなり体力面・健康面への配慮も必要です。

 

居酒屋の酒の仕入れは?

開業間もない居酒屋がいきなりメーカーや酒蔵に注文をしても実績面から取引に応じてくれないケースも多くあります。

そのため知り合いに同業があればその伝手をたどってみるのも良いかと思いますし、近所の酒販店等があれば小口の取引から徐々に信用を築いていく方法もあります。

メーカー・酒蔵は卸業者に酒を卸し、通常の居酒屋や酒飯店とは取引しない事が普通で、コスト削減の為にも卸業者に一括して卸す事が通常です。

酒飯店の中には酒蔵と懇意になっている店もありますがそれは一部で、長い歴史のある伝手のある店舗でしょう。

 

その為新規居酒屋開業者としては取引に応じてくれる酒販店を見つけたり、自分が取り扱いたいと思うお酒を多く提供する酒販店や酒蔵に信用を積み上げていく事が大切です。

自分で最初から闇雲に仕入れようとするよりも、酒販店経由であればどの酒蔵が良いか・その酒の出来など情報を与えてくれる所もあるので、今後の酒仕入の勉強にもなります。

またあまりに複数の業者と取引していると、取引中止になったり仕入れ数が限定されてしまう事もあるので、信頼関係は崩さない程度に取引先を確保しておきましょう。

 

お酒の仕入れに慣れてくると、例えば特定酒は酒販店から仕入れる・低単価の酒ならネットで仕入れる・時間や取引量によっては近所の酒屋から仕入れる等、自分なりの仕入れルートが出来てくるかと思います。

特に最近ではネット経由でお酒を仕入れる機会も増えている為、積極的に活用していきたい所です。

 

居酒屋である以上は、定期的なお酒の仕入れは大切になってきます。

よくある銘柄だけを仕入れていては価格面で大手に流れる可能性もありますし、店主だけが好むような特定の銘柄だけを仕入れていては大衆客を取り逃す可能性もあります。

最初のうちは人気銘柄を揃えつつ、その店ならではの特定銘柄も併せて提供していくのが一般的な品揃えと言えるでしょう。

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居酒屋の食材仕入れは?

大手居酒屋店であれば大量一括仕入れで業者が配送してくれる事が殆どですが、個人の居酒屋店であれば自分で食材仕入れを考える必要があります。

仕入先としては以下のような仕入先が考えられます。

 

卸売業者

居酒屋独立においては、卸業者との付き合いは大切です。

担当の営業者に欲しい商品の見積もりを出してもらい、仕入れが確定すれば後日に商品を配送してくれます。

買いに行く手間もなく掛け払いにも対応してくれる事から個人の居酒屋も繋がりを持っておくと良いでしょう。

 

市場

鮮度が高く希少な食材を割安に仕入れる事ができる市場。

専門業者が多く生産地の状況やトレンドを詳しく知ることができます。

ただし市場市には基本的にはプロが集うため、基本的な取引の流れやルールを知っておく必要があります。

 

近所の青果・鮮魚店

青果店や鮮魚店等の近所のお店はちょっとした食材の買い付けにも便利です。

急な配送に応じてくれる店舗もあり、また長い付き合いになれば仕入れ値を下げてくれたりといった事もあるでしょう。

 

農家や漁師などの生産元

農家や漁師から仕入れでは、鮮度の高い食材や珍しい食材を仕入れる事が出来たり、中間マージンをカット出来るの利点もあります。

一件ずつ交渉するのが少し手間がかかるのは難点ですが、信用を築きやすい点や融通が利き易い等も直接契約の良い所です。

 

業務用スーパー

品揃えが多く、低価格で購入できるのが業務用スーパーの強みです。

豊富な品揃えから品物を選別できるのも魅力です。

 

ネット販売

ネットスーパーは価格が安かったり深夜でも時間帯問わず購入できる・自分で買い出しに行く手間がないといったメリットがあります。

急に必要な食材は到着まで時間がかかる難点はあるものの、直接買い付けに行く手間やコストを考えれば、やはり抑えておきたい所です。

 

お店によってコンセプトや使用する食材の特徴が異なるので、それぞれ自店に合った仕入先を利用していく事が基本になります。

酒の仕入れと同様に仕入先を決め付けず、複数の取引先を確保しておく方が良いでしょう。

また複数の業者と取引する事で、各業者が卸してくれる食材や価格等を比較できるというメリットもあります。

 

また取引経験が浅かったり実物を見ずに食材を注文すると、時には想定した食材よりも品質の劣るものが配送されてくる場合もあります。

取引経験を重ねると共に、定期的に取引相手と対面で交渉したり実物を見てから仕入れるようにする等の工夫は必要です。

 

また食材の仕入れにしても、例えば売れ残りがあっても廃棄せずに他に使いまわす事ができる食材かどうか・原価が他メニューと比較してある程度均一になるかどうか等、ロスや利益率を意識した仕入れが必要になってきます。

例えば食材原価を30%程度に設定しているのであれば、それ以上コストがかかる食材は価格を抑える一方で、安価に仕入れが出来る食材は調理を加える事で少々高めの価格設定にする等、トータルで原価を考える工夫が必要です。

特に居酒屋の場合には、主力の生ビールや刺身40~50%以上の原価率になるのに対し、ハイボールやサワー等10%程度と原価にも大幅な差があります。

また夜の居酒屋としてだけではなくランチタイムも営業する店であれば、ランチメニューに応用できる食材の選択も考慮します。

それぞれの食材の使用頻度等から食材の仕入れをコントロールしていく事は大切です。

 

またその食材がターゲットとする客層とマッチしているかどうかも考える必要があります。

例えば若い女性客が多いのであれば低カロリー食材や美容に良い食材の使用も考えられますし、お酒もフルーツ系カクテルやオリジナルカクテルを充実させる店舗もあり、中高年の女性であれば自然食材を中心に使用する事も考えられます。

若い男性客や学生が多い居酒屋であればボリュームのある食材の使用も考えられますし、ファミリー層であればお子様向けメニューや食材も欠かせません。

立地にもよりますが、開業後は客層や年齢層が次第に固まってくる事も多く、ターゲット客層が満足する食材を選択していく事もリピーター確保に繋がっていきます。

 

居酒屋の店舗・テナントは?

居酒屋テナントと言えば、以前は大手を中心に駅前や一等地が常識のような所がありました。

確かに好立地に店舗を構えられるに越した事はありませんし、回転を重視するのであれば一等立地を検討する事もあります。

 

ですが現在では二等立地に出店し地代を抑えつつ、食材等他コストに重点を置く居酒屋も増えつつあります。

立地で集客をするのではなく、その店のコンセプトや独自のメニュー・雰囲気等から集客を見込む居酒屋も多くなっています。

 

二等地であれば出店コストを抑えられる他にも、大通りに面したテナントを確保できたり視認性の高いテナントを確保できる利点もあります。

二等地であれば顧客がわざわざ来店したくなるようなウリが必要になりますが、居酒屋は料理やアルコール種類・雰囲気や接客など、自店のカラーを打ち出しやすい業態でもあるので、二等地での出店も十分に可能かと思われます。

 

また二等地~三等地での独立開業が有利なのは、やはり周囲に競合が少ないからです。

駅前や繁華街・大通り沿いであれば必然的に競合店舗が多くなり、資本力のない個人の居酒屋は不利に立たされる事もあります。

新規開業者は競合の多いエリアに無理に出店をするよりも、集客を見込みやすい立地で開業する方が大分有利です。

 

また二等立地であれば物件数も多く、路面店なども比較的見つかりやすくなりますし、視認性が高い物件もあります。

物件取得費としても一等地よりも抑えやすい事もあり、新規開業者にも向いています。

 

また居酒屋の開業においては「居酒屋の需要があるエリアなのかどうか」「そのエリアの立地特性とマッチしているか」も大切です。

簡単に言えば顧客が望んでいる場所や、あって欲しいと思う場所にその居酒屋が存在する必要があります。

 

例えば私の友人が居住する環境は都心から少し離れた田舎で、周囲には1店舗のコンビニとスーパー位しか目立つ店舗はなく、そこまでも15分くらい歩かなくてはならない不便な環境です。

その大通りから少し外れた住宅街の一角に小さな個人居酒屋があります。

夫婦が経営するひっそりとした居酒屋ですが、その居酒屋は周囲の住民やサラリーマン客で夜にはいつも賑わっており、かれこれ20年以上経営を続けています。

大手居酒屋チェーンが次々と撤退する中でこのような小さな居酒屋の経営が保たれているのは、もちろん周辺に競合がいないという事情もありますが、住民の娯楽に必要とされる居酒屋であり、その場所にあって欲しいと思われるお店だからでしょう。

 

上記は少し極端な例ですが、居酒屋で独立開業を考える場合には自店にとっての「一等地」がどのような場所なのか、じっくりと考えるようにしたいですね。

 

居酒屋の独立・開業まとめ

居酒屋の独立開業について幾つか挙げてみました。

あらゆる業種の中でも居酒屋の独立・開業者希望者は多く存在します。

ですが残念ながら多くの開業者は経営が成り立たず、撤退してしまう店舗も多いのが現状です。

現在では大手を中心に低価格化が進み、個人店の開業は今後も厳しい状況が続くでしょう。

個人の居酒屋ならではの様々なカラーを打ち出し、常に試行錯誤していく必要があります。

個人的には路地裏の赤ちょうちんの居酒屋がまだまだ残っていて欲しいですね(苦笑)。

それでは今日はこの辺で。

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