マンション管理士の独立・開業・稼ぎ方

マンション管理士の独立・開業・稼ぎ方

 

今回はマンション管理士の独立・稼ぎ方について書いてみようと思います。

マンション管理士はその名の通り管理組合の運営や大規模修繕等を含む建物構造上の技術的問題、

その他マンションの維持・管理に関して、管理組合の管理者等又はマンションの区分所有者などの

相談に応じ、適切な助言や指導、援助等のコンサルティング業務を行う資格です。

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当初は受験者も10万人を超えましたが現在では1万人強。

合格率も8%台と比較的難関資格になっており今では宅建士よりも難しいという声も聞かれます。

マンション管理士は以前から管理業務主任者と比較される事も多くまた管理業者登録制度が

始まった頃からマンション管理士よりも管理業務主任者のほうが資格として使える、といった

ような声も聞かれました。

しかし〇井不動産販売や〇化成建材のデータ偽装問題が露呈してから改めてこのマンション管理士という

資格が注文を集めています。現在でも表面化されていないだけで実際には耐震性等に問題がある

マンションは沢山ある事でしょう。中には35年ローンを組み決死の覚悟で借金をしている人もいますし

ローンを支払えず競売にかかって一家が崩壊した家族もあります。

またほとんどのマンションには管理組合がありますがほとんどが管理会社に任せっきりになっており

定期ごとに行われる大規模修繕は適切に行われているのか、管理費や修繕積立金は適切なのか等、

不安な点はあれどほとんど口を開くこともなくただただ毎月の費用を捻出している区分所有者たちが

ほとんどかと思います。しかし実際に経験の長いマンション管理士が診断をし初めて問題が発覚する

場合が殆どです。管理会社の言いなりになり喰い物にされていたり管理会社の親会社と子会社の関係から

生じる歪みから必要のない費用を出費させられている・修繕すべき個所が修繕されていない等のケースが

かなり多いものです。また多くのマンションでは修繕積立金に関し「段階増額積立て」を採用している

ケースが多く、年数を負うごとに必要積立金額がアップしていく構図となっています。また年数が経つほど

大規模修繕のスパンも短くなりもはや当初の長期修繕計画通りの予想積立金では追いつかず赤字が目立つ

ようになり、結局は現在支払っている金額の倍近い積立金や一時金を支払う事を余儀なくされるケースも

あります。単純な区分所有であるならともかく不動産投資を行っている所有者であれば利回りにも大きく

影響してくるでしょう。だからと言って逆に管理を放って置けば建物がスラム化するのは必至。

しかし頼みの綱の管理会社も信用が出来ないという事であれば尚更第三者的な立場でモノを言う人材が

必要になってきます。

また管理組合のトップは理事長ですが実際には定期的にトップが変わる臨時の理事長である場合も多く

不安を持っていてもどこに相談したら良いのかわからない、他に相談したら管理会社との関係性が悪くなる

のではないか、、等々の不安から問題を置き去りにしている場合がかなり多いものです。そこにメスを

入れるのが今後のマンション管理士の仕事でありそこにニーズがあるとも言えるでしょう。

もちろん資格独立であるため何か在庫を抱える必要はありません。必要なのは経験と知識のみです。

事務所も自宅をオフィスにしても良いでしょう。

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但しマンション管理士の業務は多岐にわたりマンション管理・規約作成・理事長代行・大規模修繕・

委員会設置・会計代行・総会・コンサルなどマンション管理士の資格を取り立てでできる業務

ではありません。そこには経験が必ず必須となってきます。

可能であれば少なくとも3~5年はマンション管理士事務所等で経験を積んでから独立したほうが良いでしょう。

マンション管理士の報酬体系は事務所によりそれぞれですが理事長代行10~20万円・コンサル5000~

30000円・大規模修繕相談30000~50000円・顧問契約50000円~などそれぞれです。

実際にはそのマンションの規模や議題内容・組合員数などから報酬を検討しても良いかと思います。

マンション管理士の独立に可能性があるのはその事業者数です。同列の不動産系で言えば仲介業の

不動産屋は12万以上の不動産業者がありますがマンション管理顧問として特化した会社はおそらく

さほど多くはないはず。

ましてバブル期に建設された建物などはこれから悲鳴をあげてくるでしょうから管理会社に代わる

セカンドオピニオンの役割は必須となってくる気がします。また営業に関しても大きなエリアに

ターゲットを広げるのではなくまずは地元の市区町村エリア位から始めたほうが良いかと思います。

組合の頼れる相談先として足元を固めてから徐々にエリアを広げていくほうが良いでしょう。

また通常の商売で言えば昨今ではネットやSNSを利用したPRは欠かせない所ではありますが

現在理事長をこなしている所有者は殆どが高齢者。その為ネット媒体に関わらずより密着した

電話相談・対面営業など昔ながらのPR方法がかえって功を奏す事も多くあります。

また大家さんやマンションオーナーさんというのは横の繋がりが強く例えば同じエリアである

不動産業者の悪口が出れば噂は広まります。マンション管理にしても同じ事が言えて1つの組合の

理事長やオーナーさんからコンサルから始め実績をつくり信頼を得ればその周辺での顧問契約が

取りやすくなる場合も多くなってくるでしょう。管理会社というのは親会社の○○建設や

○○不動産販売などの子会社がそのまま管理会社となっているケースが多いです。

マンションを購入した不動産会社の子会社が必然的に管理会社になっているんですね。

だから建物の管理体制も利権絡みで動いていく事も正直多々あります。

第三者であるマンション管理士はそこに意見していく事が中心になり、また相手会社は大手企業のケースも

多い事から時には体力や気力が必要とされる事も多いかと思いますがやりがいと共に収入も見込める職種

となりそうな気がしますね。今後のマンション管理士に期待です。

それでは今日はこの辺で。

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