メイクアップアーティストの独立・開業・稼ぎ方

今回はメイクアップアーティストの独立・稼ぎ方について書いてみようと思います。

メイクアップアーティストはタレントさんや女優さん・モデルさん等にメイクを施すお仕事です。

またテレビや映画の他にも化粧品メーカーや結婚式場・サロンなど多岐に渡る分野で働く人もいます。

メイクアップアーティストになるには資格云々ではなくその技術によるものが大きいと言えるでしょう。

またその業界関係者との繋がりの強さやメイクだけではなく洋服のスタイリスト・ヘアメイク等を兼ねて

マルチに活動するメイクアップアーティストもいます。

その過程として美容学校や通信学校を卒業してそれぞれの道を歩んでいく事になります。

アシスタントからプロになる人やサロンや化粧品メーカーに

勤務して経験を積む人・フリーになる人や独立する人など様々です。学校を卒業してからいきなり独立

する人は稀ですが映画やテレビのモデルさん・女優さんのメイクを施すアーティストを目指すのであれば

やはり有名事務所等でのアシスタントからスタートするのがベターでしょう。アシとして働くだけでも

技術は習得できますし何より業界関係者との人脈が広がっていきます。この世界では技術が一級品である

事はもちろんですがやはり人と人との繋がりがモノを言う世界ですので自分が拠点を置きたい業界に

密着した事務所に身を置く事が必要になってきます。但しアシスタントとして働くからには月給１０万前後

の事務所も多くあり、やはり修行期間と割り切って仕事に望む必要があります。

その他にもブライダル関係やサロンに勤める人もいますが給与としては普通のOLとさほど変わり映えはなく

年収２５０～４００万前後の人が多いように思います。ただブライダル関係であればメイクを施した新婦から

人脈が広がって後の仕事に繋がったりするケースもあります。化粧品メーカー等ではその企業によって

欲しい人材の容姿が決まっている事も多く美形の顔が欲しい企業もあればかわいい系の顔が欲しい企業も

あります。また化粧品メーカーで勤めていると３０～４０代以降の仕事の確保に困る人も多く、契約期間が

満了になり辞職せざるを得ない場合もあり、売り場に勤める女性の多くは若手の女性が大半を占め、この時代に

自分なりのキャリアを積み将来の仕事を確保する事も考えておかなくてはなりません。

メイクアップアーティストとしての民間資格も幾つか存在しますが正直言ってあまり資格が活用される

機会は少ないかと思います。確かに履歴書には書けますがそれよりも経験と人脈がお金に直結する仕事

ですので１人でも多くの人にメイク・ヘアメイクを施し１人でも多くの人に顔を売っておくべきです。

単純な撮影現場１つ取ってもフォトグラファー、ヘアメイク、スタイリスト・クライアントなど様々な

人がいて現場が成り立っており自分の仕事持ち分は何か、現場によって嗅ぎ分けなければなりません。

独立してフリーになるにはやはり営業力が必須になってきます。ヘアメイクアーティストというと

綺麗な仕事に見えますが実際には時間も不規則でどんな依頼でも引き受ける受け皿を持ち合わせていないと

いけません。美容室などに営業を頻繁にかけ、繁忙期などその店から人不足で溢れたお客さんのメイクを

施す事もあれば撮影所・結婚式場・ヘアサロンなどで知り合った店舗やお客さんに名刺・チラシを配り

時間のない人に出張メイクをしてあげる等、自分の都合で行動できる事はほぼ無いと考えておいたほうが

良いでしょう。

また有名なメイクさんになればなるほどコミュニケーション能力に長けている人が

多いように思います。普段から世間話から始まり顧客のメイクやヘアに関してのトラブルを解消してあげる

会話や人付き合いというものが必要です。やはり固形物と違い技術というものは商品価値として換算しにくい

部分も多く、人の感情や印象でメイクさんとしての価値が決められてしまう部分が多い職業ですから

顧客にどのような印象を持たれているかで仕事の幅が決まってしまうケースが多いものです。

例えば単純な肌トラブルであったとしても原因を見極めアドバイスしてあげられる等を繰り返す事によって徐々に

クチコミによる波及で顧客が増えていくという循環が生まれますので月並みではありますが小さな事からコツコツ、という

言葉が当てはまる職業です。顧客がどのようになりたくて何を望んでいるのか、顧客との意思疎通を通じて

気持ちを引き出してあげられるような人間力がメイク技術と同じくらい必要になってきます。

また顧客に信頼されるにはメイクアップアーティスト自身の容姿も説得力に繋がります。まさかいないとは

思いますが例えばジャージ姿でメイクされたら顧客もそのメイクさんに不安を感じるでしょう。普段から

ファッションはもちろんですがメイク・髪型・清潔感・話し方や手の動き・身の振る舞い方・食事の摂り方まで

周囲に見られている事に意識を置かなければなりません。

またフリーとして活動するのであれば他業種と同じく差別化も必要です。例えば美容師を雇いヘアメイクまで

完結できる店舗やキャバクラ女性専門のお店・結婚式や成人式のメイク＋衣装貸しまで完結出来るお店・

撮影特殊メイク専門店・医療現場のメイクなど、そのメイクアップアーティストだからこその仕事を持つ事は大切でしょう。

また美容室兼メイク店であれば店舗を持つ人が多いかと思いますがメイクアップアーティスト１本で

独立をするのであれば最初のうちは店舗は必要ないかと思います。やはり知名度とスキルを商売に

繋げられる仕事ですので売れるまでは個人客相手の出張形式や現場に出向きメイクを施す事を繰り返し

する事が多いものです。メイクアップアーティストの収入はただでさえ低いものですからテナント家賃は

収支を圧迫します。HPやブログで自身の技術をこまめにアップし連携を取ったほうが効率は上がるでしょう。

簡単にメイクアップアーティストについて書いてみました。私の知り合いでもメイク関係の仕事を

している人がいますが普通に話していてもやはり美意識は並々ならぬものがあるような感じがします。

好きこそものの上手なれ、ではありませんがやはり美というものに対しての誰よりも強いこだわりが

成功を近づけるのではないでしょうか。今後も個性的なメイクアップアーティストの誕生に期待したいですね。

それでは今日はこの辺で。